つまるところ「人と組織」
社長の想いを語りなおして
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする
鈴木早苗です
第041号
今日はお客様のところで、7時間ぶっ通しで評価シートづくりです。
社長、副社長、私みな若くない年齢の3人で
頭を目いっぱい使っています。
評価シートの要素の構成は
以下の4つに大別することができます。
成果目標・プロセス業務、知識技術、姿勢・態度
日頃、部下と上司がチェックし合うのは、
プロセス業務、知識技術、姿勢・態度の3つです。
成果目標:与えられた目標に対して
「どれだけ業績を残せたのか」を客観的指標で測り、
定量評価(数字化)します。
事務職など評価を数字にしにくい業種の場合でも、
極力数字で示すようにします。
プロセス業務:成果を出すために、優先度の高い行動を特定し、
それができているか、できていないかで評価します。
行動をやりきれば、成果目標の成果の数字も
達成できるという繋がりです。
知識・技術:「職務上必要な能力(知識・経験など)を
備え持っているか、どうか」で評価します。
それぞれの職種で業績向上に優先される
行動や知識、技術を特定します。
姿勢・態度:勤務態度や業務に向き合う姿勢など、
組織風土を決定する大切な項目です。
価値観に関わってくる項目のため、会社と社員さんで
共感できるものを選びます。
これらの項目のなかでも一番の胆は、プロセス業務(行動)です。
成果に直結する行動は何かを限定するわけですから。
ここの出来不出来が、評価制度の成功のカギです。
評価項目ってホントはそんなにたくさんないほうがいいです。
評価するということは、その項目をすべて観察するという
前提です。
観察して、アドバイスして、行動の見直しのサイクルですから、
これが15とか20とかあると大変です。
それでもまずは業績に直結している行動と
社長が思われるものを書き出してみることが
大事です。
文字にして、俯瞰でながめてみるから、
重複しているもの
重要な行動
重要とまでは言えない行動
が、見えてきます。
社長「これっていつも言ってることなんですけどね」
私「説明していますか」
社長「。。。。 」苦笑い
言うだけでは伝わらないというお話は以前にもしました。
伝わるように話さないと、ってね。
伝わるためには、わかるように説明しないと伝わりません。
「社員がわからないことがあっても聞いてこない」
「疑問があってもそのままにしている」と、
嘆きの声を社長から聞きます。
でも、普段説明していないのですから、
社員さんにだけ聞いてきなさい、というのは通用しません。
まずは、社長から説明をしないと(行動を変えないと)。
1枚の評価シートを作るのに、
今日は3時間かかりました。
つまり今日の成果は評価シート2枚です。
事前に一度社長に書きだしてもらったものを、
私が整理して、再度検討しての1枚3時間です。
生産性低い、って感じますか?
いえいえ、
これで社員の成長を確信できれば
低いなんてことはありません。
それが証拠に、社長が一番本気です。
なんとか手ごたえのあるシートができると、
満足というより、ほっとした表情をされます。
これは、どんな業種でもどんな年齢の社長でも
同じような表情です。
間違ってはいないと思うけど、自分が日頃
社員さんに言ってることは、あっているのか
正直不安があるものです。
でも、あらためて評価シートを作成してみると、
やっぱり日頃口にしていることが
プロセス業務(重要業務)なのです。
重要業務はこれしかない、と社長が思うなら
まずはそこから始めればよいのだと
私は考えています。
人は自分でやってみないと気づかないし、
納得しないものでないと受け入れません。
よほど大きく逸脱していれば、それを軌道に戻すのが
私の役目ですから、安心してください。
評価シートという成果物が出来あがること以上に、
日頃言っていることが、あらためて文字化されて
評価項目として記載されることが重要です。
社長が言っていることと評価制度という仕組みが
ひとつに繋がります。
後は運用して、処遇という結果まで
繋がっていることが社員さんに伝われば、
社員さんは安心して成長が加速します。
お読みいただき、ありがとうございました。