演じる人がわくわくしながら作っているから面白い

第266号

NHKの大河ドラマ『いだてん』の初回放送前の
番組宣伝がすごい量です。


いだてん
https://www.nhk.or.jp/idaten/r/

 

よく、1日フジテレビをジャック
とか言いますが、そんな比ではありません。

第1回の放送日の今日だけで4つも放送されていました。

番組の合間合間にスポットも流れます。

TBSの下町ロケットでも、ここまですごくなかったです。

最後のひと押しで、直前放送の
「ダーウィンが来た!」というような
学ぶ番組にまで主役2人がゲストで出て、
初回放送につなげたのには、
驚くとうより笑ってしまいました。

これを民法化という方もいるかもしれませんが、
むしろここまで生真面目にやり切るのは、
むしろNHKらしい。

大河ドラマは、去年の西郷どんの
平均視聴率が12.7%でワースト3位でした。

2000年以降は2008年の篤姫の24.5%が最高。
2009年の天地人以来20%を超える作品はありません。

近代ものは視聴率が取れないと言われているので、
始まる前から、苦戦を強いられるだろうと言われて
いました。

それもあってか、
ここまで尋常ならざる宣伝に、
「大河をこの作品で変えたい」
と言う主役2人の思いが応えています。

ものすごい露出度です。

ここまで主役が先陣切ってやるのですから、
きっとおもしろい作品になるのでしょう。

それを盛りたてるスタッフの陣容もすごいです。

脚本は宮藤官九郎
音楽はあまちゃんの大友良英
題字は横尾忠則
演出には、あまちゃんやカーネーションの井上剛
そしてモテキの大根仁も加わるといいます。

ドラマは脚本と演出で決まります。
このスタッフ見るだけでも、
観てみようかなって思います。
才能の集結です。

ともすると、才能倒れになってしまいそうですが、
今回は主だったスタッフが、
朝ドラとで長尺ものを経験しているので、
ストーリーの破たんは考えられません。
期待が膨らみます。

これまでも、大河に新しい演出を、
という制作統括のインタビューを
見たことがありますが、
画面が暗いとか、
黒澤映画に似ているとか、
空回りしている感がありました。

今回は、奇をてらったところはありません。

登場人物について、主役の二人は

登場する人々は必死になって頑張ってるんだけど、その真剣な姿には笑えるおかしさなのです。

そう言うように、正攻法なんだけれど、初回見終わってみると

明るい。

軽妙洒脱

躍動感にあふれています。

大河を変えたいという思いと
本作はやっていて面白い
と主役が言うように、

演じる人がわくわくしながら作っているから面白い
ということが、重要です。
そうでなければ、1年継続するのは難しいというものです。

主役の1人、勘九郎さんは、

「金栗さん自身、オリンピックでメダルを取ったわけではないんですけど、未来につながる何かを残すことができた思う。何かを情熱を注いでやっていれば、何かを得ることができるんだって、見て感じてもらえたら」

 

と言い

阿部サダヲさんは演じる田畑政治について

「うそでしょうっていうくらいの行動力がないと周りの人は動かないと思うし、それくらいのことをしないと、世の中変わらないんだと思います」

と言います。

 

あぁ、この作品は、過去のオリンピック招致を
礼さんする物語ではなく、未来を描こうと
しているんだと気づきます。

この話は2020年を見据えて
書かれている話なんだと思います。

だから、”オリンピック噺”という
いつの時代でも古くさくならない
落語に見立てています。

主役の一人金栗四三は、初回走っているだけでした。
嘉納治五郎大先生がこんなにキュートだったとは
思いませんでした。

異例の
「このドラマは史実を基にしたフィクションです」
という注釈テロップをつけるのも、

この時代を生きた人が、まだたくさんご存命である
ことを考えれば、当然ですね。

どんなに資料や年表と物語性のバランス意識しながら
書いていても、人によって感じ方、見方は違ってきます。

でも、こんな趣向もおもしろい。

来年のオリンピックについて
いろいろ不便なことばかり
考えていましたが、

オリンピックをどういう気持ちで
迎えるのがよいのか、
このドラマを見終わるころに、
気づかされるのかもしれません。

なんだか、ただの感想で終わってしまいました。
申し訳ありません。

お読みいただき、ありがとうございました。

つまるところ「人と組織」
社長の想いを語りなおして
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする
鈴木早苗でした。

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