1.社員の強みと弱み、目につくのは?
社長は、社員の弱み(できないところ)がどうしても目についてしまいます。そもそも社長は自分に厳しいですから、社員を見る時も、ついつい出来ないところに目がいってしまいます。
確かにできないところの穴をふさぐという考え方はあります。事故や故障などは、未然に防ぐためにも、原因を追究するでも、より経営者は視点を前に向けて、強みを活かす、引き出す視点が必要です。
これって、単に社員を褒めたほうが伸びるとかと、言いたいわけではありません。個人の強みや長所を活かすことは、社員ひとりひとりのモチベーションを引き上げることです。個人ひとりひとりのモチベーションを上げることは、業績の向上にもつながります。
よって、言い方をかえれば、社員のモチベーションをあげようと思うなら、個人の強みや長所を活かす組織であることが前提になります。
2.出来ないことをできるようになった先に、どうなっていたいか
出来ないことをそのままにしておいていいということではありません。しかし、会社の成果に貢献するという視点から見ると、マイナスがゼロになっただけとも言えます。ゼロであることが社会から求められる大前提の組織であれば別ですが、企業として新たな分野に挑戦したり、新規プロジェクトを始めるような場合は、どうしたらできるようになるだろうか?という
問題に目を向ける思考(問題志向)ではなく、
解決に目を向ける思考(解決志向)が必要です。
3.モチベーションを上げる
単純に考えても「ここができていないから1年で修正しましょう」と言われるのと、「あなたの強みを活かして、この1年でこれだけの成果を出してください」と言われるのでは、受ける印象が違います。モチベーションはどちらが上がるでしょうか。
自分の事を認めてくれていると感じられる、強みを活かす方法のほうが、会社の成果への貢献度も高まるというものです。「ここができていないから1年で修正しましょう」も、「これをできるようにするために(望ましい状態)まずは修正しましょう」であれば、また別です。
社員の強み、長所を活かすというのは、
うまくいっていることを、よりもっとうまくいくようにしようという組織を作って、成果を出すことです。人や組織のように、問題の原因が特定しにくかったり、原因追究による悪影響が起きがちな事柄については、この考え方は有効です。
長所を活かすとは、社員の可能性を信じることと、言い換えることができます。このような社長の姿勢は、社員のモチベーションをあげ、お互いの信頼関係を強めることになります。
4.未来志向で、社員の長所を引き出す
一般社団法人日本キャッシュフローコーチ協会代表理事 和仁達也氏のビジョナリーコーチング手法を用います。
以下の内容を質問していきます。
(1)解決したい課題にタイトルをつけると?
(2)現状は?
(3)理想の状態は?
(4)理想の状態になるための条件(解決策)は?
そして、理想の状態になるための条件を考える視点として、
(1)能力 どんな能力があれば秋決できるか(難易度:高)
(2)行動 どんな行動をすれば解決できるか(難易度:中)
(3)環境 周りの環境をどう変えれば解決できるか(難易度:易)
から考えます。
※難易度は(1)が一番難しい
<ビジョナリーコーチングのアプローチ方法>
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