つまるところ「人と組織」
社長の想いを語りなおして
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする
鈴木早苗です
第031号
「わたしがやる」とか「わたしにならできる」とか、
いつも自我が表面に出る者は頂点には登りきれない。天才は無心なのです。
これは「エースをねらえ」のお蝶夫人のことば
「日本のテニス界の夜明けはいつ来るのだろう」と
悲嘆で崩れ落ちる日本庭球会のトップである
父親の姿を見て、自分がテニス界に夜明けを
もたらすのだと決意して、日本テニス界には
私がいる、私が世界のトップに立つと信じて
戦ってきたお蝶夫人。
そういう背景がある人が、自分ではなく、岡ひろみが
世界のとびらを開けるだろうと確信してのことばは、
少し悲しい。
お蝶夫人は天才ではなかったかもしれないけれど、
リーダーだったことは紛れもない事実。
90連勝ですからね~
前人未到のことをやってのけているのです。
エースをねらえのエースは
サービスエースのことですが、
転じてビジネスリーダーは
「なる」と決断すればなれるものでしょうか。
お蝶夫人はリーダーであり、
強いリーダーシップを発揮する
カリスマでした。
組織が脆弱である場合など、
リーダーとして強いカリスマ性が必要とされる
状況もあるのですが、
「どうして私の言うとおりにできないの」
などというお蝶夫人ばりの
ピシッとしたことを言われたら、
威圧感がすごくて、
相手を力づくでコントロールして
やらせようとするようことに
なってしまうこともあります。
それでは、うまくいきませんね。
今は多様性の時代、正解はひとつではありません。
だから、一斉にみんなが取りかかることが
重要なのではなく、やりたい人が
最初の1歩を踏み出すことが重要です。
その意味からいうと、
カリスマを必要としない時代かも
しれませんね。
そもそもリーダーってどんな人ですか?
リーダーは解釈いろいろあるでしょうが、
決断する人
先頭を走る人
だと思っています。
あっ!ちなみに
リーダーシップは人に与える影響力のことで、
リーダーでなくても、誰の中にもあるものです。
話をもとに戻して、
決断する人、先頭を走る人のことを
リーダーと呼ぶのなら、他の人が、
代わりに決断することも、
先頭走るその前を走ることもできないので、
リーダーは育てることはできません。
事業承継の場合、
次の世代に譲ると決めて、
経営について、教えようと思っても
教えきることができません。
どうしたら育てられるでしょう。
教えられるでしょう。と
ご相談いただくとき、
私が伝えているのは、
「任せること」
任せることは経験させること。
先代ができることは、
どうやって次の世代に
決断する機会(経験)を与えられるか。
先頭を走らせる経験をさせることができるか。
次の世代を育てるのでなく、
育つ環境を作りましょう。
お読みいただき、ありがとうございました。