第1030号
仕事以外の本を読もうと思って読んでいたら、
やっぱり仕事につながる言葉に目が留まって
しまいました。
「自己愛」というその言葉は、
本のなかでは、単に自分を愛する、
自分に関心があるというだけでは、
その自己愛は ”過剰” なのではなく
“足りない” と言います。
自己愛を進めて世界を広げるためには
批判ができるコミュニケーションが必要
です。
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世界を見渡すと、国の内向き
(自国の利益のみに目が向く)が
言われており、
人は誰でも簡単にSNSに投稿、動画を
UPして、自己表現出来てしまうことも
あって、
「自己愛への関心」が目立つ時代と
言われています。
たまたまラジオで紹介されていた
現代詩人の荒川洋治さんの
『文学の空気のあるところ』
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という本を読むと、
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自分をもし、そんなに好きならば、
自分の父母はどんなふうに生きて
きたのだろうかと、戦前、戦後の
人々の様子にも興味を伸ばしてい
くばず。(略)世界の人たちは、というふうに、
とても遠くにあるものにも目を向
けるようになる。そこで自分の
世界も広がるし、ゆたかになる。自分が好きなら、そういうところ
まで自己愛を進めてほしい。いまの自己愛は、だから、自分に
対する愛情が少ない、足りない人
たちの不十分な自己愛なのだと
思います。
自己愛が過剰なのではなく、足り
ないのです。
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いつまでも自分が好き、
他人というものに対して興味が
ない、
なにより、そんな自分に
いつまでも ”飽きない ” で
自分のことだけ考えていては、
前に進めません。
だから、「自己愛を超える」
ことだと著者は言っています。
それが難しい背景として、
教育の現場では「批判」と
いう言葉すら使えない状況
を挙げています。
面と向かって
批判ができないと、お互い
ほどほどのところで認め合う
ことに落ち着いてしまい、
ますます狭義の自己愛から
踏み出せないというわけです。
仕事の場においても、
批判しないことが良しとされ
ているところがありますが、
「批判しない」と
「批判できない」は違います。
批判できない環境は、変えて
いかなければならないと思い
ます。
言い換えれば、
批判的なコミュニケーションが
オープンに出来る関係性を生み
出すことです。
ところで「自己愛」は若い人
だけの話ではありません。
組織を見れば、横の部署との
コミュニケーションがよくない、
部長会議が活性化しない、
というご相談は多いものです。
「心理的安全性」という言葉が
ある程度浸透してきたと思って
いますが、
「自分が言いたいことを言える」
そして、
「相手も言いたいことを言える」
その結果
「お互いがお互いを受け入れる
ことができる」
こういう状態を作りだすことが
大切だと思います。
それでも人と人は違うので
コミュニケーションなんて必要ない
という考えの方もおられるでしょう。
でも、今の時代、一人では仕事は
できません。
成し遂げたい仕事をするためには
コミュニケーションは不可欠です。
これは、やってみないとわからない
ことです。
でもコミュニケーションはなんと
なく面倒
というのもわかる気がします。
そうであるなら、
1on1面談面談が目標達成のための
進捗確認のための面談として機能
するように、
単に関係性をよくするためのコミュニ
ケーションではなく、
成果を出すための仕組みとして、実践
してみていただければ、と思います。
お読みいただきありがとうございました。
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