第1009号
先日天気予報を見ていると、
風速5mという表現があり
ました。
これってどの程度の強さな
んだろうと気になってネット
で検索してみました。
5mって聞いて、いったい
どれくらいの人がイメージ
できるものでしょう。
数字にするとわかりやすい
と言いますが、そうとは
限らないこともあります。
評価項目も、単に数字に
置き替えて並べれば公平
な評価ができる、という
ことにはなりません。
数字に置き替えなくても
上司と部下が納得できる
評価はできます。
数字にできないから、
評価がうまくできない、
ということはありません。
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数字にしたからといって、
その評価がわかりやすくなる
とは限りません。
むしろ、風速5mを体験した
ことがなくても、それを別の
表現であらわすとイメージ
できるものです。
人によってどういう表現がわかり
やすいかは、違います。
たとえば、
風速5mとは1秒間で5m進む
速さです。
時速でいうと、18kmだそう
です。
これで分かる人はわかるかも
しれませんが、私は余計に
わからなくなってしまいます。
風速10mから15mになると
気象庁では「歩きにくい強さ」
と表現するようです。
どれくらいの強さかはわかり
ませんが、5mだと、そんなに
強くはないことはわかります。
ただ、バーベキューでは灰が舞
ってしまうので要注意のようで、
場所によっても危険度や体感が
違ってくると、やはり、人それ
ぞれ捉え方は違うということに
なります。
結局、私の場合は
洗濯物を干すと、はためいてしまう
強さ、とか
扇風機の「強」くらいの風という
表現が、しっくりきました。
身近なものに例えられるとわかり
やすいです。
数字もそれだけでは単なる記号
です。
そこに前提条件などが加わると
同じ数字の見え方が変わっても
きます。
ですから、最も一般的な数値
目標の業績指標も、それ自体
から何かをイメージすることは
ありません。
ですから、人によってとらえ方
の違いが少ないとも言えます。
新入社員の頃は、見積書〇枚とか、
お客様訪問〇社
という目標を評価項目にして
いる場合がありますが、
よく議論になるのが、数が達成
できていればよいのか、という
ものです。
こういうときは、
「何のために」という目的の
共有が大切です。
目標には必ず達成する目的が
あります。
数値目標の代表例の売上や
粗利は、それだけでは説明に
なりません。
理由のひとつに、
額が大きすぎると、イメージ
湧いてこない、ということが
あります。
よって、評価シートに設定する
ときは、
会社目標→部門目標→個人目標
というように、身近で、イメージ
できる額まで落とし込むことが
大切です。
私にとって、洗濯物や扇風機の
例えがしっくりきたのと同様です。
風速5mという情報だけでは
何も動けませんが
洗濯物や扇風機で言われれば、
今日は洗濯物はしっかり止めよう
というように、行動につながります。
イメージできるから
やるべきことがわかって
「できそう」と思えると
行動に踏み切れます。
評価項目も、数字をいったん
イメージできるものに、置き
換えてから、目標として、どう
なのかを検討する工程が必要です。
でも、そもそも数値にこだわらず
たとえば、行動を
ビフォー・アフターで比較する
ことでも評価することは可能です。
この時、どういう変化を評価
対象とするのか、
最初に共有しているかどうか
が重要です。
何をもって、「変わった」と
するのかを決めておけば、
それが数字であらわせなくても、
表現できて伝われば、お互い
納得できる項目になります。
数字は公平で、絶対という
わけではありません。
人がそれを使う以上、
やはり主観になります。
ですからあえてそこを否定
せず、
何を見て、どんな評価をしたいのか?
ここの掘り下げができて
上司と部下で共有できて
いれば、数字でなくても
よいのだと思います。
数字にできないから、
評価がうまくできない、
ということはありません。
お読みいただきありがとうございました。
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