第927号
うちの組織は、タテの関係性は
うまくいってると思うんですが
ヨコの連携がとれていないんですよ。
お客様の社長から、こういう話を
お聞きすることがあります。
別に仲が悪いとか、ギスギス
しているというわけではなく、
一言で言えば、目の前のこと
に追われて、
他部署に関心を持っている
余裕がないということだと
思います。
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コロナ禍で経験したような
前例のない重大な事態に見舞われ
たとき、
ヨコの連携ができていないと
会社を挙げて対処する、という
ことがどうしても難しくなります。
ヨコの連携を深めるためには
会社の目的の達成のために
部署ごとの目標があり、
自分の業務があるという
つながりを、
イメージできていることが
大切です。
社長からすれば、忙しい
からこそ
協力したほうが早い
と思うこともあるようですが、
確かに、
効率が悪いというだけでなく
組織の在り方として
不安です。
どうしても
目の前の数値目標に
追われたり、
働き方改革もあって
仕事の量は変わらないのに
残業できない環境だったり、
他部署のことまで
気が回らない
というか
目に入らないという
状況なんだと思っています。
仕事を進めるにあたり
他部署に聞いたり、
協力するということを
これまでしてこなかった場合、
やったほうが効率がよい
と言われても
忙しさも手伝って、
変えるに変えられない
ということもあります。
少し前までは、
決められた仕事を
決められた通りに
一生懸命やっていれば、
成果が上がり、評価されました。
現代は
仕事が複雑になり、
多くの部署が密に関連し
連携しなければ成り立たない
仕事が増えています。
こうした時代の変化に
会社の体制づくりが
追いついていないと、
組織のヨコの連携を図る
のはなかなか難しいと
言わざるを得ません。
会社全体を見る前に
自部署の利益、目標達成を
優先してしまうという
セクショナリズムが
会社の業務を停滞
させてしまいます。
その一方で、
他部署との連携、協力は
必須だとして
例えば
部品の値上がりに対して
お互いの部署に責任を
押し付けあうことなく、
この事態に
資材部は、
新しい取引先を開拓して
調達したり
コストダウンのために
営業と資材部が調整したり
製造部は生産ロスを
見直したり、
柔軟に仕事のやり方、
組織の体制を変えて
いっている会社もあります。
どこが違うのかと
考えてみると、、、
少し前に、初級管理職向け
研修をしたときに
部署間のコミュニケーション
について、こんな意見が
でてきました。
「協力したいが、それぞれの部署の
意見が食い違い、なかなか方向性が
定まらない」
「考え方にギャップがあって
結局お互いの顔をたてるような
ことになって、協力し合っても
成果が出ない」
こういうことが起こるのは
会社のビジョンや目的が
社内で共有できていない
からだと思います。
目の前の数値目標に
追われたり、
働き方改革の間違った
弊害で忙しかったり
というのも、
数値目標や働き方改革は
手段で、その先には
目的があるということを
見落としてしまっている
からだと思うんです。
例えば、良い製品を
多くの人に届けて
生活に憩いの時間を
提供している。
というような、
目的やビジョンがあるはず
だと思うんです。
この目的が社内で共有化
されていれば、
目的達成のために
部署を越えた協力は
必然となります。
特に、各部署のリーダー
である管理職は
マネジメント業務として、
会社の目的の達成のために
部署ごとの目標があり、
個人ごとの業務があり
それらはビジョンで
つながっていることを
自部署内で共有したうえで、
この、会社の目的を
いわゆる『ツール』として
部署間をつなぐように
なれることが求められます。
それらを踏まえて、
次世代リーダーとして
期待する人材は
組織全体として何を
成し遂げるべきか
判断できるようになる
のだと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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