ビジョンを作ったら実現したイメージを共有することが大切

第817号


今は宣言とは言わず、
「梅雨明けしたとみられる」と表現するようですが
6月中に梅雨明けするとは。

夏なんだ、と思った途端、マスクの煩わしさで
暑さが一層堪えます。

じゃあ、マスクを外せるか、というと
一度つけることが日常習慣になって
しまうと、それを辞める理由をみつけるのが
一苦労です。

1度行動を変えたのだから、
また変えられる

というものではないようです。

人は、変えたほうが今より
良くなるってイメージできなければ、
変わろうとはしません。

人は心のダメージが小さいほうを
選択する傾向があります(後悔回避)。

「別に今のままでもいいじゃないの」

いわゆる楽なほうを選択してしまいます。

マスクを外した姿がイメージできない
うちは、なかなか外せませんね。

ビジョンやミッションを拠りどころ
にして、自分で考えて行動できる
組織にしたいと思う経営者の方は
多いと思います。

指示して動いてもらうという
コントロール(強制力)の
すべてが悪いわけではないですが、

人を成長させて組織を一段ソコアゲ
するには任せることが必要です。

そして、

出来るだけ任せる(コントロールしない)
ために、と思ってビジョンを作ったはずが

そのビジョンがあることが、かえって
組織をコントロールしてしまっている
のではないか

と、思うことがあります。

そもそも、ビジョンを作って
説明しただけでは組織は変わりません。
—————————————————————-

「ビジョンやミッションを理解してもらったり
共有してもらうには時間がかかる。

よくわかっていますよ、
だから丁寧な説明が必要なんですよね」

と経営者の方はおっしゃいます。

これは時間軸をちゃんと意識して
計画的に考えている証拠です。

だから、社内に定着させるために
「3年目途にがんばってみます」

と、おっしゃるのだと思います。

その言葉に嘘はないのですが

一方で、

今まで何もなかったものが、
できたのだから
それだけで、少しは変わるんじゃ
ないか、と

ちょっと期待してしまっている
ところもある、とも思っています。

作ることに苦労して、

何より、

「いいものができた」という
思いが強いと、

「きっとわかってくれるはず」

「わかってほしい」

と思う方もいると思います。

「きっとわかってくれる」

という社員を信じる気持ちと
思い込みは紙一重です。

思い込みは

「きっとわかってくれるはず」が

「どうしてわかってくれないんだ」

となって

これがコントロールに
つながってしまいます。

ビジョンがないから、
明確になっていなかったから、

経営者の指示する方向に
進めるために、これまでは
コントロールしてきたやり方を
変えるためのビジョンのはずなのに、、、

ビジョンを明文化した時点で
ちゃんとイメージできているのは
当然ながら、作った経営者だけです。

相変わらず社員から見れば
ビジョンは明確ではなく

どこにどう進んでいけばよいのか
上司の指示を待つ状況は
変わっていない

ということです。

説明しても、理解しても
それは同じです。

納得してもらわなければ
自分にとってのビジョンとは
ならないものです。

みんなにとっても良いビジョンに
なっていると自信があっても

それを

「どうしてわかってくれないんだ」

という自分目線での伝え方では
変わりません。

「どうしたらわかってもらえるだろう」

社員が変わることを信じて
相手の目線にたって伝えられているか、
が重要です。

自分も一緒にビジョンが実現した
ところを見てみたいなぁと
思ってもらうことが大事です。

私は、このイメージにこだわって
作成する支援をしています。

ビジョンは
言葉を共有するのでは広がりに
限界があって、

イメージを共有することだと
思うからです。

お読みいただき、ありがとうございました。

評価制度もビジョンづくりと同じです。
組織を変えるための手段のひとつです。
それが”運用できる”ということです。

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