前年比からの脱却

第683号

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答えるための3つの視点~

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会社員をしていたころ、
朝、前日の全店の売上を
プリントアウトして
売上を報告する会議資料として
提出していました。

いつの間にか部門長は、
経営陣に対して
予算対比でなく、
前年対比の数字を
会議で報告するように
なっていたそうです。

売上が芳しくないから
悪い数字は社長に
報告しにくい、と
いうことのようです。

前年の金額であれば
よいのですが

『率』だと、
前年対比98%が
まぁまぁ良いのか、悪いのか、
すぐにはわかりません。

当然ながら、
経営判断に後れを生じます。

現在、評価シートにも
数値目標を導入している
会社が多くなりました。

数字は客観的事実だからと
目標設定は数字で、というのが
一般的な考え方です。

ただ、前年の10%増であれば
前年の数字がいくつだったか

達成率●%というのは
目標設定をいくらにした時の達成率か

これらの設定によって、
その数字の価値は変わります。

前年比といわないまでも
常に前年を意識した目標設定を
社員も会社もしてきました。

コロナ禍の影響で、過去の
実績がそのままでは
使えなくなりました。

でも、前年比を
目標に使うことは、

以前からリスクが
ありました。

だいたい受注状況は
年初に決まっている
という会社であっても、

3年~5年程度、
決算書を並べてみると、

粗利であったり、経費に
変動はあるものです。

検証することなく
前年比を固定の
ものさしのように
使ってきた会社では

コロナ禍によって
一気にひずみが
顕在化したに過ぎません。

事業活動に今年は
大きく変化を迫られて

社員についても
何をどう評価すればよいのか、

これから数年にわたって
指標をみつけていくことに
なります。

目標設定の考え方は
過去対比ではなく、

本当の意味での
目標を設定して、

それに対比する考え方に
変えていくチャンスです。

今、全社売上や
粗利に加えて
お伝えしたいのが

「生産性」という
指標です。

厚生労働省がいくつかある
「生産性」の指標の中で
最も一般的なのは
「付加価値労働生産性」と
言っています。

これは、労働者1人あたり
(または労働者1人が1時間あたり)、

どれだけの付加価値を生み出したか
という数字です。

この考え方を参考に
毎月の粗利÷従業員全体の総労働時間

これを従業員
ひとりあたりで
計算すると

人時生産性となります。

このような指標はお使いでしょうか。

今、私たちは
働き方改革の

そして、
前年比からの脱却の

チャンスです。

参考になれば幸いです。

お読みいただき、ありがとうございました。

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