強みを育てる場を与える

第681号

番組終了後も、ラジオで
芸人さんが熱く語り、

ネットニュースでも
M-1の選考について
議論されています。

2020年は、昨年の決勝進出者が、
敗者復活組も含めれば4組、

決勝経験者まで
範囲を広げれば、
10組中6組でした。

経験者組については
審査員も言っていましたが、

素人から観ても

漫才がうまくなっている。
ネタが進化している。

2020年のM-1のテーマは
「漫才は止まらない」
だそうですが

確かに、コロナがあっても
進化は止まっていませんでした。

「社員を育てる」

「成長してほしい」

経営者の方から
聞くことが多くなりました。

即戦力だけでなく
自社で育てる、
ということに

関心持って
いただけるのは
うれしいことです。

一方で
社員が育たないという
嘆きの声も聞きます。

人材教育、研修は
意味がない、

そう、おっしゃる
気持ちもわかります。

研修にお金をかけても
忙しい上司が
時間をさいて教育しても

人が育つ、という
わけではありません。

研修も教育も

人を「育てよう」と
思えば思うほど
育たないのです。

不思議ですが、
これが
「やらされ感」では
育たないということです。

「育ちたい」と思わせなければ
「育たない」ということです。

M-1で昨年、手の動きが
漫才の邪魔をしていると
指摘されたコンビは、

それを指摘した
ナイツ塙さんから、
今年、優勝の1票を獲得して
いました。

手の動きの癖を
なおしただけでは
1票入りません。

彼らは、
勝ちたいと思ったから

そのうえで
「自分たちにしかできない漫才」

いわゆる「強み」と
向き合って、

ネタを作り上げて
きました。

そもそも

優勝したマヂカルラブリーの
ボケ担当の人が、寝っ転がって
しゃべり無し、というネタも、
他のコンビでは、成立しません。

それが成立するのは
「自分たちにしかできない漫才」

だからです。

劇場があるから
吉本芸人はM-1に強い
と言われます。

劇場に育ててもらったという
言い方はしますが、

現実的にみれば
出番ごとに批評してくれる
わけではありません。

強みを育てる
『場』を与えて
くれるだけです。

もしも、社員を
育てたいと思うなら、

育てようとしては
逆効果です。

いわゆる
”やらされ感ハンパない”
です。

会社は、
どういう『場』を
与えればよいのでしょうか?

社員の強みを

活かせたり、
引き出せる研修や
教育方法を選択

いわゆる環境を
与えることです。

そんなことで
育ってくれるんだろうか、

と、不安になりますが

育ってほしいのは
もちろん本人のため
でもありますが

社員を育てることが
目的ではありません。

人が育つ
その先の目的は

例えば、粗利UPや
生産性の向上とか、です。

どんな研修や教育が
社員の強みを活かしてくれて

会社の目的(業績とか)の
達成につながるか

この順番を
間違わないでください。

ただ、人によって、
育つ時間に違いはあります。

優勝した
マヂカルラブリーが

最下位から
M-1に戻ってきたのは
3年後でした。

人は育ちたければ育ちます。

人が育ちたい
と、思う場づくりを、

2021年もお客様と
いっしょに、
取り組んでいきます。

お読みいただき、ありがとうございました。

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