キャリアの考え方

第658号鈴木早苗ブログ

私が、社会保険労務士の資格を取る前に
取得したのがキャリアコンサルタント

この資格自体のもともとの役割は
変わったとは思いませんが、
2005年当時は、

私自身
学生や求職者の支援だったり
キヤリア面談=転職相談、と
イメージしている人も多かった
ように、記憶しています。

2016年に国家資格になったとき
厚生労働省のリーフレットには^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
キャリアコンサルティングを活用すると

・社員との信頼関係を構築し、
社員が抱える課題を把握できるようになります。

・ 社員の自らの課題の気づき、自発的な
職業能力の開発などの取組を、促すことができる
ようになります。
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と、書かれています。

「日々変化する社会情勢に対して、
スピード感を持って対応できる
自立した組織を作りたい」

これは、コロナ禍以前から、
周りの経営者の方から
言われていたことでは
ありますが、

ここにきて、
コロナ後への
危機感もあって

より、耳にするように
なりました。

春は、
「今年は採用に時間を割く暇はない」
と言っていた中小企業のお客様も

必要最低限な
新卒の求人活動は続ける。
なにより、社員の定着に
力を注いでいきたい

と、変わってきました。

ここで
ネックというか
難しいのが

個人の生き方、
働き方が多様化している

ということ。

この多様化した
個人を組織に活かす
仕組みとして、

厚生労働所の
リーフレットでは
ありませんが、

キャリア開発の必要性に
注目が集まっています。

そんな背景もあって
「エンゲージメント」
という言葉を聞いたことが
ある方もおられると思います。

社員満足度(ESとも言います)と
混同しがちですが、

従業員満足度は
従業員がその会社で働くことの
満足度を高めること。

この調査で出てくる質問は、
仕事の内容や報酬、
待遇、職場の環境や
人間関係などがあります。

従業員満足度が
高い状態だとしても、

従業員は必ずしも
「組織に貢献したい」
という気持ちを持っている
わけではありません。

より条件のよい企業があれば、
そちらへ移ってしまう可能性が
あります。

ここでは、会社と従業員は
与えるもの、与えられるもの
という、タテの関係で
考えられます。

一方でエンゲージメント
(会社との絆)が高い
職場の場合、

従業員は組織に対する
思い入れがあるため、

「この企業に貢献したい」
という気持ちを持って
仕事に取り組みます。

これは、共感を通じて
会社と従業員は
ヨコの関係といえます。

よって、自立した組織
を目指すなら、

いかに
エンゲージメントを
高めるか、が必要です。

このエンゲージメントを
高める方法は

ズバリ、
チームビルディングです。

チームビルディングとは
人材力×組織力×関係力

文章にすると、

多様な人々(人材力)が
目的・目標の達成を目指して(組織力
コミュニケーションを取る(関係力
ことによって、

エンゲージメントは
高まります。

その前提として
ミッション、ビジョン、バリュー

あるいは

経営理念だったり
みなが共感して納得している

ということが
あります。

今、キャリア観について
大きく変わってきていると
感じます。

セミナーに参加して
『プロティアン・キャリア』
という単語を聞きました。

ダグラス・T・ホールが
提唱した言葉で

環境の変化に応じて自分自身も
変化させていく、柔軟なキャリア形成

出典:日本の人事部

https://jinjibu.jp/keyword/detl/912/

プロティアン・キャリアでは
キャリア形成として
重要視されるものを

従来のもの(旧)と
プロティアン・キャリア(新)に
分けて、違いをこう表現しています。

旧)組織において
「何をすべきか」

新)個人として
「何がしたいか」

組織開発という言葉が
ありますが

これまでなら
組織として成長する、
あるいは成果を出すことが
主体であり、

そこに個人の
成長、成果が
従属している

と考えてきたものが、

組織と個人は
対等であり
もっと言えば、

・個人としての成長、成果

・どんなキャリアを積んでいきたいか

・どんなワークライフを過ごしたいか

というものが
主体となっていると
考えられます。

キャリアを
どう積み上げていくか、

という考え方は
様変わりです。

従来のキャリア構造の
なかで育ってきた上司層と

新卒のキャリア観の
ギャップを

いかに縮めていくかが
社員の定着や採用に
重要になっていきます。

お読みいただき、ありがとうございました。

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