第463号
昨夜の雨上がり決死隊の宮迫さんと
ロンドンブーツ1号2号の田村亮さんの
記者会見で、吉本興業ホールディングス
社長の「俺にはお前ら全員クビにする力がある」
等の発言の波紋が広がっています。
この発言は、明確な判断基準がない
とはいえ、やっぱりパワハラにあたる
でしょう。
芸人は雇用関係にある労働者ではありませんが、
立場は会社と対等というわけではありません。
ダウンタウンの松本さんが会社の発言に対して
『芸人いてのあんたたちでしょ』という言葉を
発しなければならないということは、
現状はそうではない、ということの
表れでもあります。
パワハラは、どこからが指導で
どこからがパワハラなのか
線引きが難しいと言われていますが、
定義はあります。
職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、
職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいいます。「厚生労働省」明るい職場の応援団より
https://www.no-pawahara.mhlw.go.jp/foundation/definition/about
書かれているように
職場での優位性を背景として、
業務の適正な範囲を超えて
苦痛を与えてはなりません。
やったことはやったこととして
罰せられるべきだとしても
それは人を人として扱わなくてもよい、
ということではありません。
人と事はわけなければなりません。
これまでも何度か取りあげてきた
『自分の小さな「箱」から脱出する方法』
この書籍で有名な
アービンジャー・インスティチュートは
「人を物として見る」状態
すなわち「箱の中にいる」
と、本書の中で指摘しています。
えらそうに言っていますが
上から目線もパワハラのひとつと考えるなら
私のような社外専門家も
気をつけなければなりません。
上から目線:goo辞書によると
俗に、上の立場の者が下の者に対して示す言動。
人に対して露骨に見下した態度を取ること。
そもそも経営者と上下関係でなく、
対等であるはずなのに
寄り添うのでなく
つい自分のやり方を
押しつけていないだろうかと
思います。
自分が箱に入ってしまって
自分が問題であることに気がつかない状態
であるばかりでなく
経営者には、被害者意識を持たせてしまって
いるかもしれません。
正しいことは何か、ということを
経営者が“今”求めていること
とは限りません。
痛いところを突くなぁならまだしも
辛いと思わせてしまってはいない
だろうかと考えてしまいます。
そもそも経営者を指導できるような
専門家は一握りの高名な人だけです。
キャッシュフローコーチの役割のひとつに
経営者の意思決定の判断基準や根拠を
裏付けすることで、実践を後押しする。
というのがあります。
クライアントが納得の意思決定ができるように
支援することが仕事です。
その先には、経営者が依存することなく
課題を解決できるようになること。
があります。
「なんでもパワハラだと言われたら指導ができない」
という上司の方の声を聞くことがあります。
そんなときは、その指導は
それで部下が自分で考え、
依存しないようになりますか?
と自問していただきたいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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