空気を読む人材

第457号

野球のオールスターゲームが
先週の金曜、土曜にありました。

3連休の最後の月曜日、落ち着いて朝、ラジオを
聴いているとパーソナリティの伊集院光さんが
オールスターが本気を出し合う場でなくなったと
元野球少年らしい不満をとうとうと述べていました。

まさに共感。

少し前までは、誰対誰の対戦とか、事前に
スポーツ紙も対決をあおったりしていて
非常に楽しく、その日を迎え、まさに
球宴を堪能してきました。

今年第2戦では、ルーキーで初出場の
阪神タイガース近本選手が
サイクルヒットを達成。
最後の3塁打がパリーグの忖度
ではないかと話題になりました。

以前なら、全力でサイクルヒットなんていう
記録は阻止するはずで、今回が忖度かどうかは
別にして、あんなプレーでベンチに帰ったら、
ベテランに何を言われたか、わかったものじゃありません。

お祭りだからいいじゃないか
という意見もある一方
史上2人目の記録として残すのに
値するプレーだったか、
という意見もあり、
そもそも”お祭り”の定義からして
変わってきているのかもしれません。

オールスターの今の価値が反映されている
ような記録でした。

昔は人気のセ、実力のパ 
テレビ中継もあまりなかったパリーグは、
まさに本気でセリーグに向かっていっていました。

そういえば、去年のブログでもオールスターの
名場面、名勝負について触れています。

江夏の9連続奪三振 桑田対清原
藤川球児対カブレラ全球直球勝負 とか

こうして書いていても、鳥肌ものです。

選手が勝負に本気でした。
身体休めたいと言って緩慢プレーなんてしません。

今日しか見にこれないファンのために
サービスに徹していました。

結果、翌日のスポーツ紙の1面飾る
派手な話題に事欠きませんでした。

お祭りだからこそ、プロの真剣なプレーで
楽しませてほしいなぁと、しみじみ思うのです。
勝負はすべて勝ちたいと思ってしまう
空気読めない熱い選手が懐かしいです。

7月15日日本経済新聞朝刊第14面(教育)に
「空気読む人材」優先続く という記事があります。

記事によると

日本企業の採用担当者は、事業のグローバル展開の有無にかかわらず、事務系総合職には「空気を読んで円満な人間関係を築くことのできる人材」の方が「論理的に相手を説得できる人材」よりも望ましいと考えている

という結果を出しています。

外資系は70%が「論理的に相手を説得できる人材」が望ましい

とするのと対照的です。

確かに企業のトップは新たな人材像を
求めていても、採用担当者は前例ありき、
異質なものを入れることに積極的ではありません。

求職者と企業の乖離はよく言われます。
実際は、企業の中でも、必要な人材の可視化
共有化が出来ていないようです。

その証拠に相変わらず“リクルートスーツ”に
身を固めて、内定ゲットをめざす戦士たちで
あふれています。

学生は、トップの声を信用してはいません。

求人募集のミスマッチを防ごうとして
理念を作って、ランディングページで
社長が想いを語っても、入り口に立つ
採用担当者が、過去の経験値から
抜き出せないでいる限り、
採用の失敗は繰り返されるでしょう。

採用してもすぐ辞めるリスクは
確かにあります。
それは、どれだけ10年後、
この会社での自分の姿を
イメージさせられるか、どうかに
かかっています。

お読みいただき、ありがとうございました。

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