第442号
将棋番組を見るのが好きです。
将棋のルールを知っているかといわれれば
ほぼ知りません。
でも指している様子を見るのが好きで、
もっと歳をとったら、将棋を習いたいなぁと
思っています。
そんな私が興味を魅かれて買ったのが
「教養としての将棋」
おとなのための「盤外講座」です。
https://www.amazon.co.jp/dp/4065142598
コピーには将棋は指せなくても面白い
「観るだけ」の人に贈る「知的な愉しみ方」とあります。
まさに私だ、と思って手に取りました。
この中に梅原猛さんと羽生善治さんの
対談があります。
その中で羽生さんが
『将棋に勝つためには他力が必要なんです』
という言葉が印象に残ります。
本の中で、理想的な将棋の勝ち方として、
自分の構想どおりに一手一手、プラスになる手を
積み重ねていき、一本の線のようなストーリーを
描いて勝つというのが理想であるように思われがちで、
そう思っている棋士も多いのだけれど、実は
「自力」だけで、自分が描いた絵のとおりに
勝つなどということは不可能なんです。
と羽生さんは言います。
どうしたら相手が自分にとってプラスになるかを
考えなくてはいけない。
つまり「他力本願」というわけです。
将棋の手で「プラスになる手」というのは
ほとんどなくて、デメリットも必ずあるということです。
だから何手先、何十手先を読んで、
長考して出した一手でも、
その先に考えもしなかった局面が
あらわれるのが将棋だと言います。
何があるかわからない
だから勝つには「他力本願」なんですね。
将棋という勝負の世界でもこういう
境地なのかと考えれば
私たちの生活ではもっと他力を
意識してもよいでしょう。
そもそも変えられるのは自分だけ
人を変えることはできません。
人に限らず、コントロールできるものは
実は少ないことがわかります。
何か問題を解決しようとするとき
自分でコントロールできることと
できないことをまず分けることが大事です。
コーチングでは、
まずは現状を把握する
↓
理想の状態を描く
↓
そのギャップを埋めるための手段を挙げていく
この手順のなかの手段を挙げていくときに
自分でできることは何ですか?
行動しやすいことは何ですか?
と、聞くと同様に
協力者は必要ですか?
必要であれば誰ですか?
とたずねます。
これもまた「他力本願」です。
なんでも一人でやろうとすることが
目的ではなく、その目的にいかに早く
確実に到達するか、ここが大事なわけです。
そう言えば
南海キャンディーズ山里亮太さんの
「天才はあきらめた」
https://www.amazon.co.jp/dp/4022619368
ここでも、コンビ再生の象徴として
「他力本願ライブ」があります。
リスナーから漫才台本を募り
それを単独ライブの舞台にかけるというものです。
山里さんは、このライブで
相方がいないと何も始まらないことを実感します。
他人の力を借りることで、できることは広がりにます。
お読みいただき、ありがとうございました。
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