第432号
6月20日、今日の日本経済新聞に
” 働き方改革実施46.6%
中堅、中小「効果あり」半数どまり ”
という記事がありました。
この、山田コンサルティンググループなどが
中堅、中小企業を対象に実施した
働き方改革に関するアンケートによると
改革に取り組んでいる企業 46.6%
そのうち「効果が出ている」→ 半数どまり
効果が出ている企業の46.9%-社長主導型
という結果でした。
社長主導型というのは、トップが本気で取り組まないと
改革は進まないということの現れですね。
なかでも、効果が出ている企業と
効果が見えない企業の取り組みを比べると、
人員の増加や評価制度の見直しでは
差がないということ。
業務の削減・廃止、業務の棚卸し、
サービス内容の見直しを実施した企業で
効果が出ているとの回答でした。
まだ施行されて時間がたっていないので
その効果を上記のようなもので表しているだけ
かもしれませんが、
働き方改革のゴールは
業務の削減・廃止、業務の棚卸し
サービス内容の見直しではありません。
これらの対策をすることで、
組織が変わることです。
ただ、どうしても目の前の状況の打破を
目的としがちではあります。
このような効果だと、
「上司の命令で変わった」という
段階かもしれません。
働き方改革が成果を出すためには
最終的には自発的な組織を作ることです。
業務の削減・廃止をして何をどうしたいのか。
ここが見えていないと、
また気がつくと新たな無駄な業務が
発生してしまいます。
働き方改革に限らず、たとえば解雇でも、
解雇することを目的にすると、
人がひとり退職した、という事実しか残らず、
結局、また次の問題社員が出てくることの
繰り返しになります。
一見時間がかかるように思われますが、
組織風土を変えることが近道でもあります。
意識するのは
その先の、目的=どういう組織を作りたいのか。
これを見定めていないと、真の解決にはなりません。
このアンケートでは働き方改革の問題点として(複数回答)
非効率な作業(39.9%)
特定人員の長時間残業(34.1%)
業務の偏り(31.7%)
でも、この問題点が解決すれば
働き方改革が成功だとは
経営者は思わないでしょう。
本当の効果は、これらの問題が解決して、
売上や粗利が増えたときを指すのだと
考えているはずです。
働き方改革にこれから取り組むと答えた企業 39.8%
取り組む予定がない企業 13.3%
これらの企業に働き方改革の第一歩を
踏み出してもらうには
働き方改革で考えられる問題について
なぜできないんだろうから始まって、
問題をひとつひとつつぶしていく
『問題志向』では苦しいです。
どうなっていたらいいんだろう、という
解決志向に切り替えることで、
一歩を踏み出せるものだと考えます。
人員の増加や評価制度の見直しでは差がない
というアンケート結果がありましたが、
そもそも人を育てることは時間がかかるので、
それなりの時間軸で見ていかないと
効果が出ていないという見方になってしまいます。
自社にとって今何に取り組むことが
優先順位が高いのか
一番効果があるのか
ここを見極めることも大事です。
お読みいただき、ありがとうございました。
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