社長と社員 見ている景色が違う

第276号

横綱 稀勢の里が引退しました。

日本人の横綱という言い方については、
違和感ある方もいるでしょうが、
日本の国技である以上、
日本人の横綱も見たいもの。

そんな期待を一身に背負って、
貴乃花以来の日本人横綱が誕生しました。

残念ながら怪我を押しての強行出場がたたり、
横綱在位12場所での引退となりました。

まだ32歳です。
これからはどんな後進を育てるのかが
楽しみです。

もしも、怪我をしたときに、
無理をしないで休場していたら、とか

悔いはないのだろうかと
他人はいろいろ思ってしまいますが、

「土俵人生において、
一片の悔いもございません」
と、横綱はただ言うのみです。

 

”比べるなら、他人ではなく、過去の自分”

これはキャッシュフローコーチの
仲間の間での共通語です。

他人と比較したらきりがない、というか意味がない。

大事なことは、
昨日の自分よりどれだけ成長しているかどうか。
という考え方です。

アスリートや、経営者も同じです。

やるべきことを淡々とやり続けて、
自分の成長を実感する。

それは大変だけど、
好きなことをやっているのだから、
努力してるという実感がないといいます。

そう思わないとやっていられないよ、
と、おっしゃる社長さんもおられましたが。

努力だと思ったことはない。
だから、努力をしたことはない。

横綱も努力を人に見せない人でした。
一生懸命はやったけれど
努力だとは思っていないように思います。

横綱の信念は ” 絶対逃げない ”
ということだそうです。

 

怪我の治療も横綱にとっては、稽古と同じ。
好きな相撲を取るために、やるべき仕事として、
ただ淡々とやっていたように感じます。

「徐々に徐々に良くなってきましたが、けがをしている前の自分の相撲は取れなかったです」

この横綱の言葉のとおり、

どんなにやり続けても、
昨日の自分よりも強くなることが
もう無理なんだなと実感したので

引退という選択になった
ということだと思います。

「あの声援の中で相撲を取れたことは、
力士として幸せなことだった」と言い切りましたが、
稀なる勢いを作ってほしいと親方が願いを込めた
しこ名に恥じない活躍を見せてくれました。

横綱は会見で
「大関と横綱は景色が違う」
と言いました。

 

これは会社でも言えることです。

社長は常に「目的」を意識して
この「目的」を達成するために
「目標」をたてます。

 

部下は、

社長の「目標」を「目的」にして、
その「目的」を達成させるために、

部下としての「目標」を立てます。

 

部下の「目的」は

社長の「目標」を達成するための手段です。

 

ここで重要なことは、

「目的」を達成するために
「目標」は変わることがある

 

ということです。

 

ですから、

社長としては、
部下におろした目標が達成すれば、
より目的に近づくために
次の目標をたてます。

 

でもこの目的が見えづらいと
部下には社長の意図は通じません。

 

見ている景色が違う、

けれども

伝えることはできます。

 

是非、目的を共有して、
目標をたてるようにしましょう。

 

お読みいただき、ありがとうございました。

つまるところ「人と組織」
社長の想いを語りなおして
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする
鈴木早苗でした。

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