第174号
今日で築地市場83年の歴史に幕が下ろされました。
今日の営業は当初10時の予定が12時までに延びたとか。
それほどに大賑わいだったようです。
豊洲市場は11日から開場です。
3キロ未満程度の距離のお引っ越しとはいえ、
町の雰囲気は全然違いますね。
それにしても17年も移転までに時間を要してしまいました。
石原都知事の移転にGOサインを出してからも
8年かかっています。
土壌汚染や都知事からストップかかったりで
ここまでかかってしまったということなのですが、
もう少し、迅速に行えなかったのでしょうか。
豊洲移転後も慣れない環境での運営や集客は
今までどおりに集まるのか、課題はまだまだあって、
東京都がどう判断し、運営していくのか、
そのリーダーとしての力量が試されます。
リーダーとは、「最初に実践実行する人」です。
「先頭を走る人」「決断する人」です。
豊洲でどのような市場づくりをしていくのか、
その方向性や環境整備については、
東京都が決断して道を切り拓いていかなければ
進みません。
その示された方向性のもと、
それぞれの卸業者がリーダーシップを発揮して、
新しい豊洲ブランドを作り上げていくのだと思います。
社長さんに
「どんな管理職になってほしいですか」とたずねると、
①自ら新しい取引先を開拓してほしい。
②労働時間管理をして、ちゃんと評価できるようになってほしい。
③影響力を発揮してチームとしてまとめてほしい。
というようなことをおっしゃいます。
管理職は大変です。
① 先頭を走る人=リーダーです。
② 管理する人=マネージャーです。
③ 影響力を発揮する=リーダーシップです。
※これは誰にでもあるものです。
管理職に3つの顔を持つように言っているようなものです。
できる人は3つの顔を使い分けて
部下指導、教育していけばよいですが、
3つも同時にできない人もいます。
どれかひとつと言えば
今の時代、中小企業の管理職に求められる
資質はリーダーです。
②や③は他の人が担ってもかまいません。
影響力はなくてもよいのでしょうか。
影響力はリーダーでなくても
だれでも発揮できるものです。
ただ、人によって影響力が
強いか弱いかの違いだけです。
ついついリーダーにリーダーシップまで求めて
”強い力でひっぱってほしい”と思ってしまいますが、
ひっぱっていくのは、実は誰でもよいのです。
サッカー元日本代表監督の岡田武史さんが
講演でリーダーの資質を問われて、
「志高く、私利私欲を捨てて頂を目指す姿を
見せること」
と語ったそうです。
元サッカー女子日本代表の澤穂希さんの
「苦しいときは私の背中を見て」
と言うのは有名です。
ですから、先頭を走るリーダーの姿を見て、
皆がついていったとすれば、
それは結果として部下を導いている
ことになっているだけで、
最初から、部下を導くのがリーダーの役割
として“ある”わけではありません。
リーダーは生まれるものであって育てられません。
育つ環境を作ることです。
リーダーが育たないというときは、
仕事を任せたり、成果目標を与えたり
という育つ環境を作っているか、
見直してみてください。
研修だけではリーダーは作れません。
お読みいただき、ありがとうございました。
つまるところ「人と組織」
社長の想いを語りなおして
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする
鈴木早苗でした。