第112号
夏の甲子園が今日から始まりました。
今年は「甲子園レジェンド始球式」と銘打って
甲子園のレジェンドが毎日始球式を行います。
これは、「100回つなぐ始球式リレー」として、
全国56の地方大会で少年野球の子どもたちや高校生、
元プロ野球選手らが始球式をして、計99回をリレーしてきて、
今日の松井秀喜さんの始球式の100回目に繋がれたものです。
選手宣誓の近江(滋賀)の中尾雄斗主将の
こんな一節にハッとしました。
ここ、甲子園の舞台でプレーされた、偉大な先輩方を誇りに思い、私たちは今、100回目の甲子園を迎えようとしています。
自分たちにとっては初めてだったり、
何回目かの甲子園のはずなのに、
目線は、甲子園球児のひとりとして,
自分達は100回目を託された、という想いが
ここから感じられます。
100回記念大会ということもありますが、
まさに歴史はこうして受け継がれていくのだなぁ。
松井さんが母校星陵のキャッチャーめがけて
投げたボールがワンバウンドして悔しがる様子を見ながら
五打席連続敬遠された場面をふと思い出しました。
あの日がこうしてつながっているんだなぁと思います。
甲子園を目指す学校は甲子園出場が目標です。
甲子園出場を決めた学校は優勝が目標です。
こうして、目標は常に変わっていきますが
甲子園というところで、球児はつながっています。
夏の甲子園が100回続いているように、
会社が継続していくにはどうすればよいでしょうか。
甲子園を目指すのは高校の3年間ですが、
会社は3年で辞められてしまっては組織として
安定しません。
会社には目標と目的があります。
経営者から社員に、
上司から部下に、
今期の目標は伝えていても、
それが会社のどういう目的に
つながっているのかを伝えているでしょうか。
別に伝えなくても、また来年新しい目標を伝えて、
1年間その達成を目指すことを繰り返していくだけで
問題ないと思うかもしれません。
目標の先には必ず目的があります。
社員もそれぞれ会社の目標の先に
個別の目的をもっています。
人と人はちがうからと言っても、
その目的がバラバラでは
組織としては成り立ちません。
目標を一緒に達成した社員が
「他にやりたいことがあります」と、突然退職したら、
ほんとはその社員が他にやりたいことは、
会社でもできたことで、”共有できたかもしれません”。
”目指す方向を揃えて” 一緒に達成できたかもしれません。
ただ、会社が目的を伝えていなかったら、
社員はそれがわからないまま退職していきます。
今、会社は1回ごとの成果の大きさ以上に、
継続して成果を出し続けることにこだわります。
継続して成果を出すために、
組織力を高めることを目指しています。
今年の成果を継続していくためには
会社がたどりつきたいゴール、達成したい目的に
つながっているかどうかを確認することです。
距離が縮まっていればよし、
離れたり、横にそれていないかを
確認することです。
社長には必ず言葉にしていなくても
目的があって、自分の中では
常に目標と目的は一致しているのでしょう。
それは言葉にして社員に伝えましょう。
社長ひとりでは、その目的は達成できないのですから。
お読みいただき、ありがとうございました。
つまるところ「人と組織」
社長の想いを語りなおして
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする
鈴木早苗でした。