第1036号
新日本プロレスの棚橋弘至選手(兼社長)が
再来年の1月で引退するとリング上で発表
しました。
社長を引き受ける時点で、会長に、
現役引退は2年待ってくださいと
言っていたそうです。
そこには、2年先から逆算した経営の
ビジョンの達成と“100年の逸材”と
言われた男の引退のイメージが明確に
あるのだと思います。
棚橋選手は、『3年理論』という持論を
プロレスが冬の時代から、よく言って
いました。
初見のお客様が、数年後にファン層の
中核をなす存在になる。
それがだいたい3年後だというのです。
思えば社長になる前から、少し先の景色
を見ている選手でした。
優れた経営者や経営幹部の方を見ている
と短期的と中長期的な視点で物事を判断
されているように思います。
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若いころからプロレスは観ていましたが、
「ビジネスで必要なことは、すべて
プロレスから学んだ」と言い切る
キャッシュフローコーチ協会
代表理事の和仁達也さんのお誘いで、
コロナ禍前は、毎年有志で集まって、
年始の東京ドームに足を運んで
プロレス三昧でした。
その東京ドームで2026年引退すると
いうのは感慨深いです。
これからもIWGPのチャンピオンベルト
を狙いながら、
引退に当たり、棚橋選手は2つの
大きな目標をたてました。
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「できるだけ全国を回ってファンの皆さんに
ありがとうを伝えること」と「引退ロードを
きっかけに棚橋をかつて応援してくれていた
人たちにも来てもらい、新世代選手のファンに
なってもらうこと」
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2年後のゴールの目標達成のために
選手兼社長として奮闘しています。
目標を立てるとき、必要なことは
「いつまでに」という時間軸を意識
しなければなりません。
いつまでに達成するかによって
打ち手が変わってくるからです。
あるいは「こうなっていたい」という
ゴールイメージから逆算するという
見方もあります。
そうして出てきたのが
「現役引退までは2年ください」
です。
時間軸が明確に決まると
あとは、どういうことをすれば
どんな風に変わるのかを丁寧に
整理することで達成が見えて
きます。
「こういうふうに組織を変えたい
んですが」
というご相談をいただくとき、
私たち外部専門家は
「いつまでに、どんなふうに」
をたずねていると思います。
ここをしっか決めてスタート
しないと“ 変われない ”という
ことがわかるからです。
ただ、うかがってみると、
これが意外と答えづらい、難しい
とおっしゃいます。
“変わりたい”と思ってはいても
“どんなふうに”が鮮明でないと
“いつまでに”も定まりません。
つまりそれでは目標設定が
できないということになります。
目標設定は未来です。
今いる現状からは見えない
こともあります。
見えない原因としては、
自分が見えている範囲を超え
たところの未来をめざすとき
あるいはその未来を成すには
障害があるとき
こんなときは、具体的な目標
設定が難しい、
ということになります。
見えていない=実現できない
というわけではありません。
自分では見えていなくても
周りの人には見えることも
あります。
「こうなっていたらできるんじゃない」
と言ってもらい、ハッとした経験が
私にもあります。
相談できる仲間、友人、社員の方々
など、周りの力も借りて、
「時間軸」を意識した精度の高い
目標設定をして、目標達成したい
ものです。
お読みいただきありがとうございました。
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