部下の行動を止めない

第1022号

チャットGPTの登場もあって、
ますます多くの情報量を得ることが
容易にできるようになりましたが、

「情報は多いほどよい」というわけ
ではありません。

関与先を見ていると、少しでも多く
情報を集めて、最適な行動につなげ
ようと考える、特に若手社員の方は
多いように感じます。

そんな社員の方の行動が止まってしま
ってからでは、

「いつでも相談にのるよ」という上司
では間に合いません。
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真面目で優秀な方ほど、自分で調べて、
考えて、行動する傾向があると思い
ます。

間違わないために、十分な情報を
集めます。

上司からすれば、非常に手のかから
ない部下のように見えます。

ですが、情報を集めるだけ集めて
整理できず、かえって行動が止まって
しまうという落とし穴もあります。

仕事を任せたところ、期日ギリギリに
出来上がりそうもないことが判明し

結局上司が仕事を引き取るという
こともあります。

こうなると、
自分で考えて行動するという良い
ところだったものが、

相談しない、頼らないという悪い
見え方に変わってしまいます。

「だから相談してねって、言った
じゃない」では、解決になりません。

そもそも
「いつでも相談にのるよ」
と言ったところで、相談に来るとは
限らないものです。

やはり、上司から、まず
声がけすることが必要です。

「ちょっと今の状況を教えて」
です。

1度だけでなく、
何度か声がけすることが重要で、

困っている様子が見えたら
手を差し伸べてください。

集まりすぎた情報で混乱して
いる頭の整理を、

質問することで壁打ち相手に
なります。

情報を集めて動こうとする人は
しっかり準備して、

手順をふんで行動しようと
思う人です。

ですから、

「まずは動いてみよう」と
言うのは逆効果です。

人の成長の過程を表現した
『ホメオスタシスの壁』

知らない

知っている

やってみる

わかる

できる

している

という順番から考えてみても、

「やってみる」以降は
実際に経験していかないと
到達することができません。

だからと言って
「未来のことはやってみないと
分からない」と言っても

混乱して動けない状態では
受け入れにくいものです。

特に、経験値が少ない社員の場合
知識が先行して思考のバランスが
崩れてまとまらないときには
頭に詰め込み過ぎた情報を
いったん整理することが得策です。

上司から見て、
これまでの仕事ぶりから、
〇〇さんなら大丈夫だろう
と思って様子を見ていると

それでは遅い、ということが
多々あります。

ちょっとした違和感を見逃さない
ためにも

部下との面談を日常に組み込む
(ルーティン化)ことだと思います。

1対1や形式にこだわらず
すでに日常化している
朝や終業時のミーティングのなかに

この前頼んだ仕事の進捗はどう?
困ったことある?

と、盛り込む程度でも十分です。

ところで、もっとも自分で調べて、
考えて、行動するのは経営者です。

経営者は情報を集めすぎて混乱したとき、

相談できる人を持っておられる方も
多いですが、

なかなか周りに適任者がいないと
いうときは、

まずは、自分の思考の特性を知る
ことが、助けになると思います。

たとえば、私が人と人の違いを
理解してもらうために使っている
「効き脳診断」は、自分を知るため
に有効です。

こういった診断の良いところは、
自分の強み弱みを知って俯瞰で
とらえられることで、

キャパオーバーな状態だなぁって、
自分で自分を受け入れられるところ
にあります。

今後もまた『効き脳』については
お話していきたいと思います。

お読みいただきありがとうございました。
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