運用し始めてから「評価シート」は完成する

第1011号

仕組みは10割完成してから
でなく、6割程度完成したら
運用を始めるほうが上手くい
きます。

特に評価シートの場合、
完璧を目指していたら、
いつまでたってもスタート
できません。

というよりも、6割以上の
出来映えにはできないのです。
—————————————–

作成段階で出来ることには
限界があって、運用してみないと
わからないことがあります。

私がそれを感じるのは人事
評価制度です。

初めて作るのであれば、そも
そも完璧(10割)という正解
がわかりません。

では、正解はいつなのかと言
えば、社員が納得した時点で
10割の完成度と言えます。

では、作成ではどういうこと
に気をつけなければならないで
しょう。

「何を評価するのか」ということを
明確にしておくことが大切です。

基本的には、今までもこれから
も変わらない評価軸(褒めてき
たこと、叱ってきたこと)を

可視化して言語化し、最終的
には、その評価を賃金制度に
反映させることです。

中小企業の場合、
それがビジョンであることに
限らず、変わらない社長の
理念、価値観だったりが、
基準(ものさし)になります。

この基準が反映されたものが
「評価シート」です。

これらをいかに日常の行動に
反映したものに落とし込めるか
社員が納得できる内容になって
いるか

これらのことが大切だと思う
あまり、こだわりすぎると、
なかなか前に進めません。

行動経済学には
人は低確率を過大評価し、
高確率を過小評価する
「確率荷重関数」という
言葉があります。

6割程度の出来具合と
思っているのが、実際
には8割程度の出来具合
だということです。

ですから、私は
「これで何となく、評価できそう」
と思うくらいで
スタートしてよいのだ
とお伝えしています。

私たちのような外部から
支援する専門家は、

作り込み過ぎないタイミング
で声がけして

スタートする決断を促す
ことが役割でもあります。

そうして、賃金制度を作り
いよいよ運用に軸足を移して、

制度の仮運用と評価項目の
見直し、修正を同時に進め
ていくことが、一番現実的
です。

時間は有限です。

ホメオスタシスの壁で言えば

評価制度という仕組みを

やってみる (仮運用)

わかる

できる

している

という状態にまでもって
いくには、3年程度は見
ておく必要があると言わ
れていて、事実そうだと
感じます。

評価制度を作成している
段階では、
「わかる」「できる」レベル
には持っていけません。

ですから、

運用し始めてから「評価シート」は完成する

作成=ゴールという頭を切り
替えて、
この時間軸の長さを意識して
おくことが大切です。

それがわかっていると、
評価シート作成時の落とし
どころは、

今日の評価だけでなく
少なくとも3年後、5年程度
先の時点でも変わらないもの、
伝わるものが評価項目にな
ります。

お読みいただきありがとうございました。
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