第981号
私はセミナーを開催するとき、
特典として無料相談をご案内
しています。
何か課題を感じてセミナーに参加
して解決のヒントをつかんでも、
それを実行するためには
その前に、自社の課題を整理して
おくことが大切だと思うからです。
取り組む順番や、本当の課題は
何なのか、このような整理を一緒
にさせていただくことで、動く
きっかけを作ることが、私の役割
だと思います。
企業の場合、今よりさらに発展
していくためには、
整理することも大切ですが、
最初から取り組みを仕組みに
することを想定して、
動かざるを得ない環境を作って
おくことができればと思っています。
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成果を出すためには、行動する
ことが必要です。
知らないから動けないのであれば
学んで知識を仕入れればよいですが、
知っていても、どうにも
一人では動けない、
続かない、
というなら
誰かに背中を押してもらったり、
一緒にやったり、
こうして、
人の力を借りることも、
ひとつの方法です。
そして、特に、組織の場合は、
継続的な発展のために仕組み
にする、という方法で、
動かなければならない環境に
するというのがよいのですが、
これが、なかなか、時間が
かかります。
たとえば、社内で研修を受けた
場合、受けた者同士で、
定期的に進捗報告を話し合う場を
設けるというのも仕組みの力です。
この場合も、研修予定を組む
段階で、進捗報告の時間を
押さえておかないと
集まって開催すること自体が
難しいものです。
組織が成長していって、
売上が増えて
人が増えて
だんだん周りに目が届かなく
なると
たとえば「家」に例えるなら
家族が増えて、そのたびに建て
増ししていくうちに
すっかり導線が悪くなって
使い勝手が悪くなってしまう
ことがあるように
問題に反応してその都度
ルールを作って
また問題があって
ルールを作って、を
繰り返していくうちに、
組織が複雑化して
ルールは形骸化し、
効率も悪くなります。
その段階になって、
システム導入したり
組織を変えて
なんとか、複雑にからみあった
業務や組織をシンプルに、
見やすくしようとしますが
そのタイミングでなければ
なかなか気づけないものでは
あるので、
間違いではないのですが、
いったん複雑になってしまった
ものを単純化するのは大変で、
時間がかかります。
さらに、
複雑化したことが、
使い勝手が悪いながらも、すでに
それが定型になっていれば、
単純に戻すことで、一時的に、
もっと効率が悪くなるという、
悪循環もあり得ます。
評価制度では、
いろいろと社内の声に耳を
傾けて、手直ししているうちに
原型がなくなってしまって
戻すに戻せない、
という笑えない状況になる
こともあります。
そうならないためには
最初からある程度、
どうやって仕組みに
落とし込むかまで
想定して作ることが
できれば、と思っています。
社外専門家として
評価制度は
”6割程度の作成で運用で仕上げる
つもりでちょうどよい”
と、評価制度づくりのセミナー
でも伝えてきました。
でも、それでは不十分でした。
やりながら完成させる
という意味での
6割で制度をスタートさせる、
という意図は伝わっていると
思うのですが、
完成のなかに
制度を定着させるための
仕組みづくりまでを指して
いるとは、伝えきれていません
でした。
効率的に処理するために
仕組みにするのですから
何年やっても評価決定会議が
自社にとって負担であれば、
それは仕組みになっては
いないと言えるかもしれません。
見逃しがちなのが、人に時間が
かかるということです。
仕組みを作って放っておいても
時間がたてば定着するならよい
のですが、
どんな優れたソフトを導入しても
それを扱う「人」が介在します。
仕組みにしようと思うと
「教育コスト」まで、頭において
おかなければならない、という
ことになります。
こう考えると、結構仕組み化の
ハードルは高いです。
課題解決のためにはルールを
作って仕組みにする、
というのは、
よく考えてから実行しなければ
ならないと思います。
もしもすぐに目の前の問題を
解決したいと思ったとき
本当の意味での仕組みの導入に
かかる時間を頭においておかないと、
中途半端に導入すると、
結局組織は、より複雑になって
しまいます。
お読みいただきありがとうございました。
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