第956号
テレビドラマの塾のシーンで
主人公の塾講師が生徒に
「横の人とテストの答え合わせをして」と
言うと、
ひとりの生徒が
「それってほんとは、間違い探しなんだよね」
と反応するシーンがありました。
確かに、そうですね。
私たちが普段使っている
「答え合わせ」は
正解があることを前提とした
「間違い探し」です。
でも、仕事で必要な「答え合わせ」は
ちょっと違うと思うんです。
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辞書で調べると
「答え合わせ」は
自分の解答を正答や模範解答などと
出典:デジタル大辞典
照らし合わせること
と、書かれています。
でも、仕事には正直、
正解ってあまりない、と
思っています。
成果(結果)が出たら、それが正解、
ってことが多いように思うからです。
ですが、仕事においては、
最初に正解がない事柄の
正解を、みんなで決めなければ
ならないことが多々あります。
たとえば会議などでは
そんなとき、誰かの答えと
誰かの答えを合わせる作業に
なります。
いわゆる「合意」ポイントを、
対話でみつける作業です。
現実には、
わかってほしい、とか
良かれと思って、とか
気づいてほしい、という
思いから、
互いに意見を主張してしまう
ことがあります。
言い換えれば、
自分のなかの正解を押し付けて
しまいがちです。
私も、仲間との勉強会で
先日、やってしまいました!
こんな考えもあるよ、という
つもりでいても、
相手に望まれていなければ、
押し付けになってしまいます。
じゃあ、主語を相手にして
相手に立場にたとうとして
考えすぎてしまうと、
相手の答えに合わせてしまう
ことにもなってしまいます。
相手のことに思考が向かうあまり
相手の反応で正解、不正解を
決めようと、無意識に思って
しまうということだと思います。
無意識でやっていることなので
すぐにはわからないかもしれま
せんが、
その結果、
言いたいことが
言えてないと感じるなら、
それは合意したのでなく
相手に合わせただけ
ということだと思います。
どうしても、正解を探して
あるいは仮想の正解を念頭に置いて、
答え合わせしてしまいます。
そこから見えてくるのは、
間違いだけです。
ネガティブアプローチでは
答えは得られません。
では、どうやって
お互いフラットな立場で
答えを合わせができるかと
言えば次の3つが大切です。
■モノサシとして共通の「ビジョン」がある
→合意ポイントがずれない
■指示命令、報告だけの場でなく「話し合える」場を作る
→信頼関係の醸成(場の信頼感)・正確な情報を得る
■コミュニケーションの基礎を実践している(傾聴力、質問力、承認力)
→信頼関係が生まれる
こういうことを踏まえたうえで
「対話」を重ねると
「間違い探し」でなく
「答え合わせ」ができる
ようになると思います。
お読みいただきありがとうございました。
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