第940号
最近、セミナーや勉強会に参加すると
普段は勤めながら、副業でコンサル
ティングやっています、等自己紹介
される方にお会いすることがあります。
兼業、副業を国が推進するのは
兼業、副業を通じて視野を広げたり
自身のスキルを向上させることが
経済の立て直しに必要だと考える
からです。
私が出会った方のように
実際、副業をすることで仕事の
やりがいやモチベーションが
上がったという回答が50%を
超えている意識調査の結果も
先日、見ました。
ずいぶん、変わってきたなぁと
思うのですが、
仕事のやりがいやモチベーションを
上げることを目的とするなら、
少なくとも、中小企業においては、
兼業、副業を手段として考える前に、
会社の中でそれを実現することを、
まずは目指してほしいと思っています。
見落としていることがあるように思うのです。
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会社のなかで、キャリア形成や
自己実現ができないわけでは
ないと思います。
実際のところ、
兼業、副業を行うのはコロナ禍前も
今も、5割以上が収入を増やしたいから、
というものです。
当然ながら、兼業、副業という
仕組み自体に、仕事のやりがいや
モチベーションを上げる効果が
あるわけではありません。
そう考えると、会社の外に、手段を
求める前に
会社のなかで、やりがいがもてる
ように、環境設定することに、
まずは、取り組むことが大切です。
どういうときに、仕事のやりがいや
モチベーションが上がるのかと言えば
自分の強みを活かして仕事を
しているときですが、
その仕事が、会社のビジョンと
それを達成するための部署や
個人の目標、目的が決められていて、
それが明確になっている、
という前提があってこそ、
上がっていくものだと思います。
【目標と目的の関係図】
出典:株式会社コーチングファームジャパン
この図の数値を使って見てみると
最初に会社が掲げる目標
(たとえば売上800)があって
↓
その下に2つの部門があって
A部門の目標は400
↓
その下にaとbという部署があって
a部署の目標は200
↓
その下に社員が2人いて
それぞれの社員目標が100
社員から見ると自分の目標100の先の
目的が、部署目標の200
この200は、
社員の目標の先にある
目的という位置づけです。
「目的」のために『目標』達成する
という関係性です。
「自社の目標は明確です。
共有しています」という場合でも、
数値としては知っていても
それが自分の目標とつながって
いるイメージができていなかったり、
そもそも、実は会社の目的800
の存在までは知らされていなかったり
つながりを普段意識している
ことは少ないことが多いものです。
会社の目的と自分の目標が
つながっていないということは
つまり、
会社の業績を達成するために
自分の目標が明確になって
いるとは言えません。
「何のために」「何をする」
というのが1セットです。
ですから、
「何をする」という目標だけでは
不十分で
「何のために」という部分が
欠落していては、
やりがいまでは生まれないと
言えます。
実際に、目的・目標を達成するには
どうすればよいかと言えば
図にあるように
目的・目標にはそれを達成した
ときに、
どうなっているかのイメージ
つまり、ビジョンが横にあります。
どうなっていたら、達成できていると
言えるのか、と考えて
その方法をやってみることで
達成につながるのですが、
その方法を「できそう」
と思えるとき、
モチベーションが上がっていきます。
兼業や副業は、本業に良い影響を
与えたり、
キャリア形成のうえでも有効な手段
のひとつかもしれませんが、
仕事のやりがいやモチベーションを
上げる方法として何かあるかと考えたとき、
社内でやれることはまだある、という
ことを、忘れないでいただきたいと
思います。
お読みいただきありがとうございました。
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