フィードバックでどのように行動すればよいか理解できるようになる

第938号

「自分のことを理解してくれている人の
言葉は素直に聞ける」

これは、自主勉強会で仲間の一人が
言ってくれた感想です。

そりゃそうだよね、って話ですが
この人は理解してくれている
と、相手に思ってもらって
意見を受け取ってもらうのは、
なかなか簡単ではありません。

それなら、理解しあうのは
難しいということを起点に、

どうしたらこの人の強みを活かせる
だろうと考えながら、

その先の目的を意識してフィードバック
することが、理解しあうことに
つながると思っています。
—————————————————————–

この自主勉強会は、お互いのストレングス
ファインダー(自分の能力を最大限に活かすための強みを診断するツール)
で導き出された資質を意識しながら、

それぞれが今、抱える課題について
どう取り組めばよいか、

勉強会の最初に掲げた目的を達成
するために、現状の課題を一緒に
考える時間を持って、行動の後押し
をすることが目的です。

ストレングスファインダー
https://www.gallup.com/cliftonstrengths/ja/253634/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0.aspx

相手のストレングスファインダー
を意識して、「人と人は違う」ことを
前提として、仲間の課題を
一緒に考えるので、

そこには、強制や決めつけ
という言動は出てきません。

何か意見を伝えようとするとき
伝える相手の資質(強み)を
思い浮かべ、

言葉を選んで発していることが、
伝えられる側への安心と
信頼につながっています。

たとえば、責任感が資質の上位に
ある人に、

「気楽に考えましょう」と言っても、

それは、意見のひとつとして
間違ってはいないけれども

責任感が強い=一度やると決めたことはやると決めている 

という人には、それは伝わりません。

相手の強みを無視して、
自分の意見を伝えても

どんなにそれが良い方法で
あっても、

相手の資質を理解しているとは
言えないものです。

理解しているとは
精選版 日本国語大辞典によれば
——————————————-
内容、意味などがわかること。
他人の気持や物事の意味などを受けとること。
相手の気持や立場に立って思いやること。
——————————————-

相手を尊重できているかどうかは
大切です。

他人は、人を変えられません。

ストレングスファインダーに
限らず、自分の強みは〇〇だと
知っていても

自分のことは自分が一番わかっていない
ということがあります。

それは、強みは無意識で発揮される
ものなので、普段、それが強みだとは
わかって発揮していないことによるもの
です。

だからこそ、勉強会では
仲間が感じている、
おたがいの強みや
発揮されている言動などを、

それを目標達成のために、
活用してもらえるように
伝えることが

この場の価値になることを
目指しています。

あらためて、他者の言葉から
伝えられることで、本人が
強みを再認識できることに
意味があります。

そもそも、仕事における
フィードバックも
そういう価値のものだと
思います。

お互いが理解しあえて
いない状況であっても、

それが普通なんだという
ところからスタートすれば、

最初はそれでよいのだと
思います。

フィードバックの
もともとの意味は、

砲弾の着弾地点が目標から
どの程度ずれているか、
射手に伝えることです。

重要なことは
砲撃手(フィードバックされる側)も
確認手(フィードバックする側)も
的(目標)を知っていなければ
機能しないということです。

的の共有は外せません。

強みを知っていても、それが
強制やレッテル貼りにならないために

今後の行動に活かすかどうかは
自分で選択する→決めるのは自分自身

まずは、意見を受け取ってもらう
ことが大切です。

具体的なやり方としては

「あなたは○○だ(と思う)」という
伝え方ではなくて

「私は○○と感じる」
「私には□□のようにみえる」というような、

自分を主語にして伝える、
いわゆる、Iメッセージを使う
ことです。

フィードバックで、
的(目標)が明確になったら
そこに到達するための
強みを活かしたやり方が
イメージできるようになります。

フィードバックされることで、
自分自身がどのように
行動すればよいか理解できるように
なれば、自信になります。

そうやって、自信とそこから生まれる
小さくても成功体験が、

この人は自分を理解してくれている、
に、つながっていくのだと思います。

お読みいただきありがとうございました。
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