「信じる」を伝え続けるリーダーの役割

第930号

正直なところ、八村選手も出場
していた東京オリンピックで3戦して
ひとつも勝てなかった日本男子
バスケットチームが、

わずか2年で格上に勝って、
地力でオリンピックの切符を
勝ち取るとは、

ワールドカップが始まるまでは
思っていませんでした。

ここまで変わった原因は、、、

すでにいろいろなところで解説
されているように、一番は、
選手や監督が口にする、
自分たちを信じることができた
からだと思います。

昭和世代としては、
やっぱり最後は精神力だよね
と、一瞬思ったりするんですが、

ホーバス監督(以下、監督)の
「自分を信じて」は
ちょっと違います。

「信じなさい」という
コントロール(強制力)ではなくて、

まずは監督自身が
リーダーとして、誰よりも
信じていることを実践実行
しているから出てくる言葉
でもあったと思います。

リーダーとは最初に実践実行する人
です。

そんなリーダーには、
リーダーの役割があります。
——————————————————-

アジアで1位になって
パリオリンピックの切符を
勝ち取るという目標。

勿論、目標を掲げることは
大切ですが、

これまで勝ったことがない
選手たちからすると、
なかなかイメージ湧きにくい
目標です。

でも、その先に、
パリオリンピックで戦う
自分たちの姿が明確に
イメージできると
それは目的(ビジョン)となり、

自分たちにとって
高く感じていた目標の高さが
やらなければならない
ミッションに変わります。

その場に立つことの特別感を
知っている富樫選手が監督に
キャプテンに指名されたことも
その理由のひとつだと思います。

この自分たちのミッションを
遂行するためのキーワードが
「自分を信じて」です。

監督が日頃から言い続けた
「自分を信じて」は

皆で約束した目的を
達成するために外せない
信念(価値観)です。

目標設定するのは
指揮官(リーダー)の役割です。

そしてその目標達成を
誰よりも監督が信じて
選手に伝え続けていた
からこそ

そのブレない姿に選手たちも
自分たちの可能性を
心から信じられるように
なっていきました。

リーダーとは
最初に実践実行する人のことを
言います。

ワールドカップ前
仕上げの1月の合宿で、

「ワールドカップでアジア1位で
パリ五輪に出場を決められるんですか?」

と、監督は選手にあえて
聞いてみた、といいます。

みんなが「はい」と
コミット(約束)したから

より厳しい練習にチャレンジ
させたと言っています。

“自分たち”が約束した目標達成の
ために、

“自分たち”で、厳しい練習を
選択したということです。

ここに言い訳が入る余地はありません。

順番も大事です。

選手との関係性ができたうえでの
コミットだから、より強固な
ものになるんだと思います。

その練習量があきらめない
逆転劇にもつながっていったんだ、
と思うと、

自分で決断したことの強さを
感じるとともに

そこに、監督の言葉の
強さ(鼓舞)だけでない

リーダーとして果たしていた
役割の成果を感じます。

『何のためにそれをするのか』という目的意識

『そのために何をしたらいいのか』という目標意識

『どういう役割を果たせばいいのか』という役割意識

そして、その根底にあるのは、
監督が最初からずっと選手に
注入し続けた信念である
「自分を信じて」です。

パリオリンピックの出場を
決めた勝利のあと

「みんなが目標を決めて、みんな信じた」

と、監督は言っていました。

まさに、リーダーが
最初に示し体現し続けたことが
選手自身の目標となり、
信念となったということ
だと思います。

監督が就任当初から
選手に注入し続けた
「自分を信じて」は

見事に、自分を信じ
仲間を信じた選手たちが、
”自分たちの意思と決断”
目標を達成しました。

そう考えると、
コートの中の選手すべてが
『リーダー』として役割を
全うしていたと言えると思います。

強かったことも納得です。

お読みいただき、ありがとうございました。
==============================
定期セミナーのご案内(zoom)
==============================

人事評価制度の作り方 
9月15日(金)10月16日(月)同じ内容です。
失敗しない運用のためのヒントがあります。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■

このブログを編集して、
メルマガを平日2回お届けしています。
ご希望の方は、 下記フォームよりご登録ください。

メルマガ申し込み
 

関連記事

コメントは利用できません。