心理的安全性が高いってどういうこと?

第909号

今では広く知られるようになった
『心理的安全性』

米グーグル社が2012年から4年をかけて
取り組んできた労働改革プロジェクトの
結果を公表した際

成功するチームにとって最も大切な
要件として『心理的安全性』を
あげていたことから、一気に
知られるようになった言葉です。

周囲に遠慮することなく、
率直に意見を述べたり
行動したりできる雰囲気を
言うのですが

それぞれが意見を言いやすい
雰囲気を作るために
仲良くしよう、
ということではありません。

むしろ仲の良さを意識しすぎて
反対意見を言えない雰囲気を
作ってしまうなら、

それはちょっと違ってしまいます。

でも、反対意見を言うのって
ハードル高いです。

そもそも、心理的安全性が高い
ってどういう雰囲気のことなのか、
考えてみました。
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「うちは会議で言いたいことを
皆が言い合えているよ。
社長の提案にもお構いなしに
反対意見言ってくるし」

そうおっしゃる社長もおられます。


「自分が言いたいことを言える」
そして、
「相手も言いたいことを言える」

その結果、
「お互いがお互いを
受け入れることができる」

この状態が心理的安全性です。

“お互いがお互いを受け入れる”
というのは、

どちらかが譲歩するとか
歩み寄るとかではないです。

確かに、言いたいことを
言い合える雰囲気は、

日頃、社長や役員だけが話して
いる状況なんだとすれば、

言いたいことを言い合っている
だけで十分すごいよ、

とおっしゃることも理解できますが、

なんでも言い合えばいいのか 
というと、そういうことでも
ないと思います。

チーム(=組織)の目標達成の
ために、必要なことを言い合う
ということが重要だと思うんです。

なんでも言い合うのは
“目標達成のために”
なんでも言い合う
ということに他なりません。

このとき、お互いに
目標が共有されていれば

嫌なことを指摘されても
受け入れることができる
ということです。

目標が明確で、共有されて
いるかが大切です。

こうして場を整えたうえに、
心理的安全性が成り立ちます。

「場づくり(環境づくり)」
大切です。

整えないまま、コミュニケーション
だけを意識しても

結局、誰かは、
言いたいことを我慢する
という状況になってしまう
ものだと思います。

ズバッと言いたいことを言うと
長いお付き合いのお客様から
言われることが多い私ですが

実は、他人の意見に
「まぁ、いいか」と
同意してしまうことがあります。

例えば、チームビルディングの
仲間の勉強会で新しい研修用の
ゲームを試したりするとき、

お互いの効き脳(思考の違い)を
知りつくしているからこそ

一緒のワークで反対意見を
言うのを遠慮したり、

言わなくてもわかるだろうと
勝手に判断したり、意見を呑み込む
ことがあります。

悪いようにはならないだろう、
という、仲間への信頼が根底に
あるから、やっかいです。

こんなときは
感情で言いたいことを言う
のでなく、

むしろ遠慮や配慮という名の
感情を乗り越えて、

目標から見て、
”言うべきことは言う”
という判断することができるか
どうかが大切です。

心理的安全性が高いというのは、
単に感情を言い合うのでなく
目指すべき姿(目的や目標)
のために、必要なことを
言い合える雰囲気だと
思います。

お読みいただき、ありがとうございました。

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