成功体験は役にたたない?

第884号

自信をつけてもらうためにも
部下には成功体験を積み重ねてほしい

部下に初めて仕事を任せるときなど、
こういう気持ちの上司の方、多いと思います。

その一方で、
コロナ禍もあって、ビジネスモデルが
変わったとか変えなければならない
と言われたり、

もはや過去の成功体験の
延長線上に答えはない、
とまで言われることもあります。

体験したこと、実行したこと
それ自体は、確かに時間がたてば
陳腐化することもあります。

でも、それをもって、
成功体験は役にたたない、と
言い切ってしまうのは
ちょっと違うのじゃないかなぁ
って思っています。

大事なことは、成功に導いた
「強み」を活かしたことだと
思うんです。
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表面的に
うまくいった、いかなかった、
というところに焦点をあてれば、

うまくいかないことは、失敗と
思ってしまいます。

でも、
強みを活かせたか?
というところに焦点をあてると、

うまくいかなかった=強みを活かせない
(=弱み)とはなりません。

ですから、必ずしも成功体験は
役に立たないとは、言えないと
思っています。

確かに、経営者の過去の成功体験が
組織が変化、成長するための
大きな障壁になって、

同じことを繰り返しているだけでは、
いつの間にか、取り残されてしまう
という危機感が言われるのもわかります。

ただ、それは、やり方のことであって
強みとは別ものです。

どういうことができていたから
成功した、と考えがちですが、

強みを活かす視点で見れば
“どういうことができていた”
という、表面的に見えるもの、
ではなくて、

その“どういうことができた”の
できたときに使った資質こそが、
強みだと言えます。

私が働きながら、社会保険労務士の
資格取得ができたのは、

追い込みの時期に、過去問を3回
繰り返して解いたからではなくて、

いつもお話している
効き脳診断

人の脳は、大きく分けて、
左右で2つ、内側と外側で2つ
あわせて4つに分けることができ

それぞれの機能を

A:論理的、理性的
B:堅実的、計画的
C:感覚的、友好的
D:冒険的、想像的

と分けることができます。

私は、
堅実的、計画的といわれる
Bの思考のタイプが強いので、

スケジュールをたてて
コツコツ積み上げる、

この強みを発揮して
過去問3回を可能にし、
合格にたどりつきました。

あるいは

自分の能力を最大限に
活かすための強みを診断する
ギャロップ社のストレングスファインダー

https://www.gallup.com/cliftonstrengths/ja/253634/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0.aspx

でいうなら、

今を理解するためにまず過去を
知るという「原点思考」という
資質が活かされて

納得しながら取り組めたことが
過去問3回解く、継続性につな
がった、とも思っています。

何ができるかも大事ではありますが
そこにだけ、とらわれてはいけないと
思います。

まずは、なんでうまくいったんだろう
って、考えてみることです。

私の場合なら、過去問3回
(3回が適切かどうかは別ですが)
どうして、できたんだろう。

ってことです。

誰でも過去問の反復が合格には
大事だと知っていても、なかなか
やれないことをやり切ることが
できたのは

自分の強みを活かせたからだと
いうことです。

強みの話をすると、かえって
弱みに注目してしまい

保守的になって、
弱みを出さないようにと
考えてしまいますが、

抑え込んだり、防ぐという
対処では、強みも発揮できません。

ストレングスファインダーでは
全部で34の資質を挙げている
のですが

たとえば、私の「学習欲」
24位と決して高くはないのですが、

社会保険労務士の試験勉強は
土日は資格の学校の自習室に
朝から晩までこもって、問題を
解いていました。

開業から18年たった今も
私は勉強会に参加し、楽しく
学び続けています。

これは、私の他の強みの資質
である、例えば、実行力や、
やり遂げる能力と言われる
「活発性」という資質が、

「学習欲」という資質を
補って(代わりになって)
くれているんだと思います。


強みは、弱みを乗り越えてくれる
という考え方を、
ストレングスファインダーでは
しています。

つまり、強みを活かすことで
弱みを克服するというものです。

最近、強みを活かすという
考え方は、ずいぶん多くの
経営者、上司の方にも
受け入れていただけていると
感じます。

強みを活かすというのは、
弱みをあきらめてしまう
ことではありません。

むしろコインの裏表だと
考えて、弱みがみつかったら
強みをみつけられたと
考えることだと思います。

組織で考えれば、
一人の弱みが他の人の
強みになることだって
あり得ることです。

まずは、強みと弱みを
しっかりと掴むことが、
第一です。

そして、その組織のなかで
個々のリーダーシップを
磨いていくためには

成功体験のなかにある
真の強みをみつけて、
活かすことです。

みつけるところまでは
本人、同僚達でもできますが
活かせるかどうかは上司しだい
だと思います。

お読みいただき、ありがとうございました。
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