数字だけでは伝わらない

第832号

先週、ようやく酷暑が落ち着くのかと
思っていたら、
結局、天気予報では30度だったものが
32度まで上がり、蒸し暑く、

気温は35度いかなくても
体感温度としてはそれに近い
暑さを経験しました。

30度と比較したことで
余計に暑い(気温高い)と
感じたんだと思うのですが、

予報を知らず、これまでの35度と
比較していたら、

きっと暑いけれど、日影が涼しいとか
風がちょっと変わったとか、

そんなふうに感じたと思います。

同じ32度なのに。

数字も状況によって
あるいは
見方によって、印象が変わる
ものです。

数字はみな同じ、ではないですね。
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評価シートを見せていただくと
全部の項目の評価基準を、
できた、できていないでなく
数字にしている会社に出会う
ことがあります。

「全部数字に置き換えるなんてすごいですね」

と伝えると、

「数字じゃない部分も見てあげたほうが
よいのかもしれないけれど、皆が納得
するのは、やっぱり数字が一番早いし
そのほうがわかりやすいし、
伝わりやすいと思ったんだよね」

なかなか苦労の末に行き着いたのが
数字化された評価シートだということが
わかります。

業績連動の評価シートを作る時、
業績の目標設定を項目にするときは

売上や粗利など、確かに数値化して
評価しています。

数字だけで評価すること自体は
決して悪いことではないと思います。

ただ、数字にしたからといって、
その評価がわかりやすい
納得してくれる

というものではありません。

記号である数字でも
数字の見え方、見せ方によって
とらえ方が違ってくるものです。

何より、納得できないと
人は、行動につながりません。

数字化(定量化)すれば
点数をつけるためだけなら、
評価する側はやりやすくなる
のかもしれませんが、

成長や結果を出すことが目的と
するなら、行動に結びつかなければ
意味がありません。

納得するためには、
数字をイメージできるものに
いったん置き換える作業が
必要です。

その数字を達成したらどうなっていますか?

というイメージをもつことが
大切です。

人の思考特性として
一般的に、数字では
そのイメージができないからです。

イメージできないままでも
目標設定することは可能です。

会社目標があって
その下に部門目標、最後に
個人目標というように
設定していきますが、

数字だけを伝言ゲームのように
上から下へ伝えていくだけでは
小さなギャップが積み重なって
いくことに気づけません。

事業計画の数字と評価シートの
数字につながりがないのは
よくあることです。

部下に伝える数字(基準)の
根拠を持つことが必要です。

そして、その根拠というのが
会社のビジョンなんだと思います。

商品が100個売れたとして
100個売れたことに焦点あてるのか

前月が10個だったものが100個売れた
という伸び率に焦点あてるのか

職場内教育では、
研修の回数に焦点をあてるのか

同一業務を複数がこなせるように
なった人数に焦点をあてるのか

いずれも、数字の見せ方が重要です。

数字から何を見て、どんな評価をしたいのか?
ここの掘り下げが大事だと思います。

お読みいただき、ありがとうございました。
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