第826号
ついつい私などは、プロ野球の
オールスター戦と言えば
江夏の9連続三振がすぐ頭に浮かんだり、
ピッチャー桑田対バッター清原
藤川球児対清原の直球対決
というように、
球宴ならではの真剣勝負に心躍ったものです。
いつのころからか、『直球勝負』が
真剣勝負の代名詞になったりも
していました。
今年のオールスター戦では
佐々木投手も23球中21球は直球で、
最速タイの162キロを出しましたが
そこには、これまでの名勝負の
真剣勝負感よりは、むしろ、
人柄や若さもあるとは思いますが、
楽しんでいる、というのが
全面に感じられました。
勝負もさることながら、その場に
いられることを十二分に楽しもう
という雰囲気が、ベンチや采配からも
感じられたような気がします。
楽しみながら勝つ、という感じ
でしょうか。
時代の流れ、と言えばそれまで
ですが
今の選手の価値観にあった
真剣さの表現なんだと思います。
1球勝負でなく、継続して勝ち続ける
ためには、なおさらです。
どういうプロセス(やり方)で
結果を出すのか、
これは大切です。
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結論から言えば
プロセスまでガチガチに管理
してしまうのはどうだろう、
と思っています。
プロセスが大切なのは、
勝率を高めるためです。
評価制度を例にとると
成果を出すために必要な事柄を
行動レベルまで落とし込んで、
行動目標(重要業務)としています。
どういうやり方をすればよいか
まだわからない、
経験が浅い社員であれば、
それなりに効果があると
思うのですが
それでも絶対ではありません。
ご存じでしょうか。
まったくペットボトルを
見たことがない人に対して
説明するために
ペットボトルのふたを開けて
水をそそぐまでの流れを
分解すると
27の行動に分解できます。
でも、27なくても
まったくペットボトルを
見たことがない人のなかには
5つくらいで開けられる
人もいるでしょう。
評価シートを見ると
A3用紙1枚でも、収まりきらない
評価項目を目にすることがあります。
この通りにやれば結果がでる。
ということなんですが、
そういうことにはなりません。
言ったとおりにやらないから。
と会社の方はおっしゃるのですが、
そもそも、人は行動を選択するとき
『快』となるものを選んでいます。
嫌だと思うものを選んでいたとしても
もうひとつの選択肢と比較して
快に少しでも近いものを選んで
いるものです。
今年のオールスター戦では
パ・リーグが、
選手に投げる順番を決めてもらう
というやり方で、
9回は3人のクローザー(抑え投手)が
1つずつアウトを取るという豪華リレーが
生まれました。
昔ならこういうのは
監督が責められこそすれ、
粋な采配という表現は
されなかったでしょう。
日常業務はプロセスを回す
ことだとも言えます。
プロセスをどうするか、
と考えるのは、
仕事をどう楽しめるか、
に通じると思います。
『快』を選ぶのだから、
やりたいようにやってもらう。
確かにそうです。
でもそうすると、
そもそも、その業務は向いてない
というような意見が出てきそうです。
“今までの仕事で、一番、充実してたときは?”
“今まで仕事で一番頑張った、やったぁ!って思ったことは?”
その体験を思い出してもらいます。
直接的なやり方のヒントになったり、
自分の価値観を知ることになります。
それを踏まえて、
あらためてどんなプロセスがよいのか
考えてもらうと、
”その人なりの”
やりたいことがやれてる感覚を
持つことができるようになります。
やりたいことができれば成果がでる。
だから、プロセスを楽しむことが
大切です。
個人の評価シートではここまでです。
では組織としては、それだけで成果が
でるのでしょうか。
もちろん、プロセスを楽しむことは
同じです。
長くなってしまったので、
それはまた、次の機会に
お話しさせていただければと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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