第807号
先日、支援先の経営方針発表会に
参加しました。
そのなかで人事評価制度の正式な
スタートを社長が宣言されました。
ここまで来たな、というほっとした
気持ち半分、これからがスタートだなぁ
という思いです。
今までの延長線上ではないことに取り組み、
これまでの組織風土とは違うことをやって
常識を変えていくことになります。
それはすなわち、タックマンモデルで
いうところの成長段階の嵐を通り抜ける
ことになるからです。
タックマンモデルのイメージ図は、こんな感じです。
谷の先には成果が待っています。
でも、なかなか運用(取り組み)が
続かないことも事実です。
いかに自分自身で成果のイメージを
信じられるかどうかが大事です。
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アメリカの学者ブルース・タックマンが、
成果の出るチームができるまでに
“必ず通る道”としてまとめた法則が
「タックマンモデル」です。
1.形成
2.嵐
3.秩序
4.成果
この4段階で組織は成長していきます。
たとえば、
1.(形成)
新規プロジェクトに、課を代表して
参加した当初の状態です。
何が始まるんだろうという期待は大きく、
ただ、まだよく知らない仲間とは、当たり障り
のない会話をする程度のコミュニケーション状態です。
2.(嵐)
徐々に仲間のことがわかってくると、
不満や不安が高まります。
とはいえ、本音や意見を言い合うことは
遠慮してしまうというもので、
チームとしてバラバラな状態です。
この状態としっかり向き合って
経験することがこの先のチームづくりに
重要になります。
3.(秩序)
チームの規範やルールが確立される
段階です。
意見が衝突した場合の対処の仕方や
本音を引き出して、チームの規範や
ルールが確立されます。
このあたりになると、不安だった気持ちから、
徐々にみんなの気持ちのなかに希望が
見えてきます。
4.(成果)
チームが成果に向けて機能している状態です。
お互いを助け合うことで団結力と一体感が
醸成され、各自リーダシップを発揮します。
イメージ図を見ていただくと
わかるように、4段階の図が
U(ユー)の字に見えることから
「Uの谷をくぐる」という表現も
しています。
谷に落ちるとわかっていても、
この過程に挑戦して、
成果をつかみとるという
覚悟が必要です。
覚悟を持てるかどうかは、
自分の、(成果)イメージを
信じられるかどうかしだい
だと思います。
組織づくりの第一歩は
人と人は違うことを知る
ことですが、
それだけでは進みません。
評価制度がどんなによい
仕組みでも
きっと評価者同士、
あるいは上司と部下
なによりこれまで評価を
してきた経営者と評価者
お互いの評価のギャップを
埋めていくには
何度も話し合って、
わかりあうことが大切です。
これには根気が必要です。
理解しようとしない
あの評価者がダメだとか、
業務のほうが大事だ
と言って投げ出して
形骸化する可能性もあります。
まさに試されている、
すなわち、
谷に向かって落ちている
状況です。
この谷をくぐり抜けて
成果に結びつけるのが、
ビジョンであり、ミッションです。
・どうしてこの制度を作ったのか
・どうなりたいと思って作ったのか
→これはビジョンです。
評価の運用では
ついつい評価の仕方を
学んでもらうことに
目がいきますが、
・なぜ評価制度が必要なのか
→これはミッションです。
こういった、
ミッションとビジョンを
しっかり伝えて
全員が共有する。
そして、
ビジョンの達成を
皆が、自分の目標とすることが
できれば、
谷をくぐることができます。
経営者の方の多くは、
いったんやると決めたら
やり続ける強さをもった方が
多いと思うのですが、
一人だけでは谷はくぐれません。
経営者を筆頭に、
組織に所属するすべての人が
(全員が同時にというわけではありませんが)
ビジョンの達成を最も大事な
取り組みとして認識し、
考えて行動できるようになるとき
組織が変わるのだと思っています。
そんな風に信じられるとき
覚悟が決まるのだと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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「評価制度の作り方」6月14日・7月14日(zoom開催)同じ内容です
人を評価することと組織づくりは
成果を出すうえで、緊密な関係性が
あります。
”運用できる評価制度の作り方”を
組織づくりの視点とゲームを通じて
お伝えします。
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