第801号
経営者の方の要望に多い
“自主的に動いてほしい”
これを実現するには、
いかに「自分で気づいてもらうか」
が、大事です。
この働きかけを上司ができるかどうかが
ポイントなんですが、
そこで重要なこととして
「承認」があります。
承認と褒めることは
別ものなんですが、案外
そこを意識せず言葉をかけて
いることが多いようです。
社員は、別に褒めてほしい
わけではないんです。
きびしいことを言われても
それが自分のためになると
感じられれば、
それも、承認されている、
と言えると思います。
大事なことは
「ちゃんと見ているか」
あるいは
「ちゃんと話を聞いているか」
もちろん、これが大前提なのですが、
それを”どう伝えるか”が重要です。
今日は、承認するとは
どう伝えるとよいのか、というお話です。
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たとえば、
去年の売上が7000万だったので、
今年は1億を目指していたのですが、
結果は8000万でした。
このとき、何と声をかけますか?
”認める” を意識するあまり
「目標に行かなかったのは残念でした。
でも8000万なんて、去年より1000万
増えて、すごいじゃないですか。」
と言ったとします。
実はこれ、
”8000万はすごい=評価している”
ことになります。
承認ではなく、評価になって
しまいます。
”8000万はすごい”というのは
「私の視点」から見た意見です。
評価制度の評価の難しさも
この、私の視点=相手の視点
ではない、という難しさです。
そもそも本人は1億目指している
わけですから、8000万では満足して
いないかもしれません。
では、どう言えばよかったのか
というと
「去年より1000万増えましたね。」
という“事実のフィードバック”
まで、
ということになります。
「私の意見」は求められていない
うちは不要ということです。
それでも、8000万はすごいと
言うとするなら、
「私は、8000万はすごいと思いますよ」
という「感想」を伝える形にすることです。
承認は、相手にあらわれている
変化や成果に気づき、違いなどを
理解し、感謝を伝えたりすることです。
褒めること、それ自体は
勿論否定しませんが、
承認とは別ものです。
私は「自己肯定感」が低いのですが、
だから褒められても、
「いえいえ」と否定してしまいます。
「よくやったね、がんばりましたね」
という言葉よりも
「ここまで来ましたね。●●ができましたね。」
という事実として伝えられるほうが
すっと入ってきて、
受け取りやすいものです。
部下の行動を承認するのは、
“自主的に動いてほしい”を
実現するためです。
人は受け入れられることで
初めて行動を起こせるものです。
そう考えれば、
どうぞ、
”受け取りやすい”言葉を
選んで伝えてみてください。
それには、”人と人は違う”
ということを理解しておくことが
なにより大切だと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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