第800号
会社を辞める理由は、
人間関係がうまくいかなかったのかなぁ、
と、つい思ってしまうのですが、
実は人間関係とは限らないとも思っています。
組織の成果を出すためには
人材力×組織力×関係力の3つが
ループし続けることですが、
組織力から関係力にうまく
『受け渡し』が、できていなかったから、
人間関係もうまくいかなかった
と、考えることもできます。
辞める理由の原因は
見えるものだけ、ではありません。
そもそも組織の成果には人材の成長が
不可欠というのは経営者の方もよく
おっしゃいますが、
人が育つための戦略がなければ、
社員は会社を辞めてしまうと思います。
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調査結果などをみると、
人間関係で退職する割合が
常に上位にきますが、
それは最終的な要因であったり
言葉にすれば、人間関係に集約
される、ということだったりします。
辞める理由の原因は
見えているものだけ、とは
限りません。
人材力×組織力×関係力と区分すると
通常、関係力は3番目で、その前には
組織力があります。
上司と部下が定期的に話す機会が
仕組化されていたら、関係性は
仕組みがないときより、
出来ていたに違いないと考えて
います。
目標やビジョンという仕組みが
明確になっていなければ、
対話をして関係力を深めようとしても
人材の成長や気づきは生まれにくい
でしょう。
「会社になじめなかった」
「上司とそりが合わない」
というのが退職理由だとしても
それはあくまで結果にすぎないと
思うんです。
ビジネスモデルが人に依らない
戦略の会社ではなく、
社員の成長が業績の向上に
不可欠であるというなら、
経営戦略と同様に、
まずは、社員の成長戦略が
あることが大前提になってくる
と、思います。
人を人として見ているからこそ
人を成長させたいと思うのだと
思います。
そして人の成長の先には
事業の成長(成果)が
あります。
そうすると、おのずと、
どう育ってもらおうか、
という道筋を考えるものだと
思っています。
そしてその先に賃金アップが
くる、という順番です。
中小規模でも人事評価制度がある会社なら
モデル賃金を作っていて
これは、これくらいの年齢や勤続年数で、
これくらいの賃金になる、
という指標を示したものですが、
社員がどう成長していけば
この賃金になる、
という視点で、明文化したものが
キャリアパスになります。
人事評価制度がない会社であっても
30歳で30万円くらいの賃金へ、
という指標を、経営者からお聞きします。
では、どうやって30万円になるのか。
「賃金を上げてあげないといけない」
ではなくて、
「どのように成長してもらって、
結果として賃金が上がっていく」
というように、成長と紐づけて
計画することだと思います。
これらを明確にすることは
人が育つ成長戦略です。
社員が辞めないためには?
社員が定着するためには?
これらの基盤となる成長戦略を
まず設計することが
会社を辞める理由の解消のためにも
大事です。
ご参考 マッキンゼーの7S
お読みいただき、ありがとうございました。
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