第795号
これまでは、お客様と話しをするときは
起こった問題について、
その問題を「解決」するために
「現状」をおたずねして、
会社は、どのように「解決」
したいと思っているのか
そのためには、どういうことを
すればよいのか
専門家として「具体策」について
「お伝えする」
といういう関係性でした。
最近はそこにプラスして、
「未来」に向かって
到達したい目標があって
そのために、「現状」をおたずねし
目標と現状の「ギャップ」を明確にし
具体的にどういう「行動」をするか
経営者の方に「決めていただく」
こういう関わり方が増えてきています。
いわゆるコーチングです。
1on1は知らなくても
コーチングは知っている
という人は多いと思います。
でも、本当に効果あるの?という
声もよく聞きます。
コーチングって
どう使えば活かせるのでしょうか。
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コーチングは人に何かを
「教える」ということではなく、
「答えはその人の中にある」
というのが、基本の考え方です。
その人の中にある答えを
うまく導きだしたり
自分自身で気づいてもらったり、
「これかぁ、こういうことかぁ」
っていうように、掴んでもらう
ものです。
ここを忘れなければ、
コーチングは非常に効果的
だと思います。
難しいのは、
コーチングとは
こういうものだと
わかっていて、
私が答えを伝えることは
基本的にはない、
と理解していても
どうしても
コーチする際
自分のなかで答えを
もってしまって、
相手を自分の答えに
誘導したくなる
誘惑に襲われます。
自分自身で気づいてもらう
ために行う現状確認が
コーチ自身が現状を把握したくて
「現状はどうなっているんだ?」
と聞いたのでは、
コーチングにはなりません。
コーチングを実践されている
上司の方で、
型にならって、
質問していくと
すらすらと部下から
答えが返ってくる
という経験はないでしょうか。
これは、質問に答えては
いますが、
それは、今、考えている
わけではないんだと思っています。
自分でこれまでも考えて
いたことを、
上司に問われて、発表している
に過ぎないと思います。
コーチングの型(やり方)を
知っていることは、大きな武器
だと思うのですが、
それに頼りすぎては、
その人の中にある答えを導き出す
ことはできないと思います。
だから、答えはその人の中にある
というのが、
胡散臭く聞こえてしまうなら、
それも無理ないことでしょう。
今は、上司に求められる成果は
プレイヤー部分は小さく、
マネージャーとして、
部下の育成の占める割合が
大きいものです。
そのための面談や対話は
欠かせません。
そこでコーチングも
より広まったわけですが、
大事なことは、
コーチングをすることが
目的ではなく、
自分で考えて行動してもらう
ことが目的
だということを忘れてはいけない
と思います。
もちろん、そんなことは
百も承知だけれど、
学べば学ぶほど、学びを
どのように活かせばよいか
迷っている方も多いのかも
しれません。
コーチングがどんなに有効
な手段で、活かせたとしても、
それが直接的に人の成長に
つながったり
目標達成につながる
ものではありません。
あくまで、気づきを与えて
自ら考え、行動することが
できるようになることを
目指しています。
そして、その先の結果が、
成長であり、
目標達成につながっていくと
考えています。
この段階を踏むことを、
ショートカットすることは
できません。
部下を成長させることが
上司の仕事
という言い方が
誤解を招き、
上司の方を追い込んで
しまうのかもしれません。
部下が自分で考え
自分で決めて
自分で動くように
どう支援するか、
この流れを作り、
あるいは支援することが
上司のできる役割だと
思うのです。
まずは、どうすれば
答えをうまく導きだしたり
自分自身で気づいて
もらえるだろう?
ということを意識してみて
ください。
そうすれば、コーチングは
(コーチングを特別学んでいなくても)
きっと効果があると思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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