第785号
「実は、人の話に興味がもてないんです」
打ち合わせしていると、管理職の方が
おっしゃいました。
部下指導について勉強会の打ち合わせを
していたなかでつぶやくように
おっしゃったのですが、
やり方も大事だけど
そもそも、そこかぁ~と思いながら、
でも、確かにそれは大事だなぁ
と思ったものです。
興味が持てない、という
ストレートなご相談は
初めてでしたが、
よくご相談を受ける、
部下の悪いところばかりに
目がいってしまう、
というのも
突き詰めれば
同じことかなぁって
思います。
結局、人に興味をもてないと、
相手をちゃんと見れない
ということなんだと思います。
———————————————————
コミュニケーションがとれない、
というのはよく聞きます。
これも、根っこは同じなのかなぁ
って思っていて、
部下と、どう接したらよいか
わからないという方に、
どういう場面で難しさを
感じるか
と、たずねてみると
こちらは、こうやって
いるのだけれどそれが通じない。
自分ならそんなこと
思ったりしないことを
平気でやってる、とか。
うかがってみると、
その視点は、自分起点で
自分が見た相手、
という見え方(見方)を
しているように感じます。
自分の視点で見ている
あいだは、
相手に興味がない、
と言うことだと言えます。
少なくとも、
相手のことを見る前に
自分のなかで、
相手の話を、途中で、
ジャッジして
聞く、聞かないを
選択しているのだと
思います。
相談してくださった方も
「大した問題じゃないと思うと
興味がもてない」
と、おっしゃいました。
自分のなかに答えを持っている、
決めつけているからだと
思います。
人と人は違います。
大した問題かどうかは
わかりません。
たとえば、
「お客意様に連絡しておいて」
と言ったら、
上司は電話やメールを想定
していても、
部下が非公式に交換した
ラインのほうが早いし、
既読したかどうかが
わかるから
合理的だと判断して
送ったとしても
不思議ではありません。
彼ならそう考えるな、と
想像できなかったのは
やっぱり、
部下に興味がないから
です。
人はついつい
自分の持っている情報の
なかだけでしか判断しません(限定合理性)。
俗にいう解釈の違いという
ものです。
自分とは違うな、という
ことを受け入れて、
自分以外の情報も含めた
なかから判断しないと、
完全な判断はできない
というものです(完全合理性)。
コミュニケーションとは、
自分の持っている情報と
他人の持っている情報を
なるべく合わせていくことで
同じような判断や答えをすること
とも言えると思います。
評価制度でも、
部下の悪いところではなくて
良いところに目を向けるよう
意識してください。
と、お願いしていますが、
これもまた、
相手に興味を持つこと、
コミュニケーションを
とることによって、
真に合理的な判断を
するためです。
このようなことを
ひとしきり相談者の方に
伝えると、
「つまり、聞いてるふりを
すればよいのですね」
と、おっしゃいました。
う~ん、かたちも大事ですが
これもまた解釈の違いですね。
あえていうなら、
“ふり”ではなくて
“合わせよう”と
することが大事です。
「確かに、そこはわかる」って
思えることが出てきたら
興味がわきます。
つまり“共感”できる
ことがあれば
認識が合わさるので
興味をもてると思います。
見えている事実も大事ですが
それを見ている相手の
思考の癖(解釈)を
知ることが大切です。
お読みいただき、ありがとうございました。
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