信用していても無条件の信頼ができない

第778号

コロナの猛威がすさまじいと実感するのが

テレビやラジオで、毎日のように司会や
レギュラー出演者の代役や、代役の代役が
登場している場面を見聞きするときです。

不謹慎かもしれませんが、
帯番組の場合、

誰が今日は司会をするのだろうと、
チャンネルを合わせて見てみたりする
ものです。

案外、そつなく、その日のレギュラー陣が
代役の司会をこなしているのを見て、

芸人さんなら、劇場やライブ、営業などで
経験を積んで、いつでも行ける準備を
しているんだろうなぁ、

さすが芸能界と思わされます。

お客様のところでも、

その日、会議で訪問予定だった
会社の本部長が濃厚接触者になって、
自宅待機になったと連絡がありました。

本部長は、

「この機会に会議を部下に任せて
みようと思います」

そう言って、部下の方の進行で
会議がスタートしました。

しばらくすると、

zoomで参加の本部長が
画面越しに

「こうしたほうがいいんじゃないかなぁ」

と、おっしゃいます。

これって、アドバイスのつもり
かもしれませんが、
部下からすると、指示に思えます。

部下に任せる、って
口にするのは簡単ですが
実はなかなか難しい。

信用はしていても、
信頼ができないからです。

今日はそんなお話です。

—————————————————–

このときの会議について
自宅待機明けの本部長いわく、

指示を出していたという認識は
まったくないそうです。

任せているつもりが、
指示していることって、
あります。

任せるとは

目標や目的を伝えて、
どうやって達成するかの
「やり方」は任せられたほうが
考える。

ということだと思います。

さきほどの本部長の言葉は
良かれと思ってのアドバイスです。

ブログでも何度かお伝えして
いるように

求められてするのが
アドバイスです。

求められていないのに言うのは
指示と思われてもしょうがない
でしょう。

結局、部下からすると

「信用されていない」

そう思うものです。

いえ、本部長は信用はしている
のです。

過去の出来事などから、
出来るだろうと思っています。

当然、人事評価も
高い評価です。

過去の『信用』できる事実が
これから先の未知の部分でも
『信頼』できるというのが
任せることの判断の根拠に
なるのですが、

経験していない、

さばくのが難しそうだと
上司から見えることが
出てくると、

大丈夫だろうか、

という思いが頭をもたげます。

それでも、彼ならできるだろう
という、無条件の信頼ができると

『任せる』

なんですが、

これが、まだできない
ということが、

本部長の

「こうしたほうがいいんじゃないかなぁ」

という言葉になって
出てしまいました。

無条件に信頼できなければ
部下はいつまでたっても育たない、

確かにそうなんです。

でも、日頃の姿勢、態度などから

やってくれそう、と
イメージできなければ
なかなか踏み切れないのも
わかります。

そんなときは、まずは

『権限の範囲』:どこまでを任せるのか

『優先順位』:他に抱えてる仕事との兼ね合い

ここを見極めて、少しずつ
日頃から任せて、

信頼を高めていくのがよいと
思います。

この本部長は、将来の後継者候補です。

いろいろと任せないと、と
社長も口ではおっしゃって
いますが、

なかなか実行できていません。

自分が任された経験がないのに

任せるというのは、

難しいのかもしれません。

それでも、信頼して
任せることをやって
いかなければならないのが、

今の上司の大変さです。

お読みいただき、ありがとうございました。

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