基準を決める

第694号

少し前に話題になった
東京五輪・パラリンピック
組織委員会(組織委)の
会長決定で、5つの選考
基準が発表されていました。

果たしてこれが有効に
機能したのかは不明ですが、

基準を決めることは
重要です。

会社は、評価制度を作ると
自分たちで決めた基準で
苦闘しています。

中小企業に限りませんが、
社員から、
「私の評価や給料は
どうやって決まっているんですか?」

という質問を
経営者や部下のある方、
人事、総務の方は

1度は受けたことが
あるでしょう。

部下指導する管理職
のなかにも、
「どうやって決まるのだろう」

そういう疑問を持って
いる方もいるでしょう。

そういう声を感じてか

人事評価制度を作りたい
という会社は、その動機を

「社員に説明できるように
なりたい」

説明できる評価の基準、
ものさしがほしいと
おっしゃいます。

これまでは、
最終評価決定者が
社長であるなら

社長の頭の中にあるだけで
誰も見たことがない
評価基準を言語化すれば、
それがそのまま、
会社の基準になり
ルールでした。

その評価基準を
いったん言語化して、

制度に慣れてきたら
新しい形に切り替えて
いきましょう。

そのほうが社員の抵抗や
不安が軽減されます。

と、伝えてもきました。

賃金額への不平
不満がゼロとは
言いませんが

それ以上に、
その決め方が
見えないことに
対して、信頼感が
ないという前提です。

大変な思いをして
評価項目という
基準・ルールを
作っても

なかなか運用が
できないのは
なぜでしょうか。

きちんとルールを
作っても
ルールだけでは、
組織は成果を
出せません。

組織で成果を出すには
人×組織力×関係力の
サイクルを回して
いくことです。

あえて多くの、と言いますが
評価制度を作っても
うまくいかなくて
運用できない会社が
多いのは、

評価方法を可視化(言語化)
『組織力』

日々の面談や
評価会議・評価の
フィードバックする
『関係力』

この組織力×関係力だけの
サイクルを回すことに
力を入れていることです。

残念ながら、
継続するのが難しくて
運用がうまくいっているとは
いえない状況です。

これって、評価を決定
しているものが、
ちゃんと言語化できて
いないということでは
ないかなぁ?って、
思うんです。

評価の基になる
評価基準を決めるために
皆の強みや弱み、
違いを把握している
『人材力』

この視点が、
言語化したときに
抜け落ちてしまって
いるのではないでしょうか。

頭の中にある評価基準と
言語化されたものに
ギャップは感じないですか?

ということです。

ましてや、
新型コロナウイルスで
働き方も変わり
ビジネスモデルの変更を
余儀なくされる会社も
少なくありません。

4月昇給の会社は、
今までの評価をそのまま
踏襲できない可能性の
現実を、目の前にして
います。

コロナ禍の前から
評価基準がしっくり
行かない会社も

コロナ禍で
評価基準に不安を
感じている会社も

「人材力」を活かせて
いるかどうか、

ここをみつめなおして

あらためて
評価基準に
“合意形成”する
必要がありそうです。

留意点は

安心、安全な場を
担保して

批判的な
コミュニケーションが
とれるかどうかです。

お読みいただき、ありがとうございました。

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