この行動は目標に合っているのか

第638号鈴木早苗ブログ

東京では
毎日新型コロナウイルスの感染者数が
午後のニュースの中でいち早く発表になります。

この数字をもって、すぐに
緊急というわけではない
と、言われ続けるなかで

それでも、数字は
毎日大きく取り上げられます。

感染者数をとにかく
追いかけていれば
今、感染がどういう状況なのかがわかる
(わかった気になる)。

という最初のころの印象が
今も生きていて、

毎日発表される
感染者数に
相変わらず
振り回されます。

6月30日に発表された
新たな7つの指標は
どれだけ浸透したのでしょうか。

(1)新規陽性者数 
(2)新規陽性者数における接触歴等不明率  
(3)週単位の陽性者増加比
(4)重症患者数
(5)入院患者数
(6)PCR検査の陽性率
(7)受診相談窓口における相談件数

東京都はホームページで
このモニタリング指標の
数字を公表していますが、

各項目を週単位で比較
するなどして、全体的な
傾向について分析する
と言いますから、

数字だけで、危険度を
測るわけではないようです。

何より
具体的な数値は
示していません。

小池百合子都知事は
このときの記者会見で

「特定の数字だけをみて
スイッチをオン・オフする
ということではなく、
全体像をつかんで
いかなければならない」

と言っていました。

”指標”という目印は示すが、
一定の標準値という意味の
”基準”は示さないということです。

この指標も、それだけで
決定するわけではないので
あくまで「参考指標」です。

私たちが知りたい
今日の感染はどうだったんだろう?
第二波の予兆はあるのだろうか?

というようなことを
感じとるための
拠り所は示されていません。

そうなると、
それぞれの価値観や
感覚で動くようになります。

これくらいはいいだろう。
この程度なら大丈夫?

と、自問自答して
行動するしかありません。

その結果、皆がバラバラの
動きを始めます。

そこには都民共通の基準は
設定されていません。

果たして自分たちの行動が
感染リスクの軽減に
役立っているのかどうかも
わからない、というのが
問題です。

企業でもテレワークや
時差出勤等、
働き方が変わったことによって

評価制度を見直ししよう
という会社が出てきています。

見直しの大まかな流れは、

これまでの評価項目を
追加・修正し、
それが可視化され
社員説明の場が設けられ

新しい評価項目が
スタートです。

スタート後の評価期間中は、
新しい項目の目指すレベルを
共通認識するために

上司と部下で
話し合いの場を持って

どの程度のレベルを目指すか
目標設定したりします。

評価が確定すれば、
結果は部下に
フィードバック
されます。

評価項目は”指標”と同じ、
目印です。

新しく加えた項目は
本当にその項目でよいのかを
やりながら検証します。

具体的に求める行動は
標準にみあっているか

どの程度の”基準”を
クリアしているのかを
評価しながら
微調整します。

そこには常に
評価制度の目的が
あります。

例えば

『業績を上げるために
社員ひとりひとりが成長する』

と、いうようなものです。

新しく加えた評価項目も
導入経緯は

「働き方が変わったから」
であっても、

評価制度が目指す目標、
目的とつながっている
という前提です。

そこを意識して、
評価制度を運用しながら

部下面談や
フィードバック面談で

可視化、共有化して
実際の行動につなげて
いきます。

やるのは本人ですから
これまで掲げていた
目標、目的と
新しい項目が

つながっていると
納得しなければ、
行動に結びつきません。

そして可視化して
共有化して、新しい意識
行動が定着していきます。

評価シートだけを
変えても、
意識が変わるものでは
ありません。

お読みいただき、ありがとうございました。

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