第560号
スポーツのテレビ中継を見ていると、
監督が怒って壁をたたいていたり、
ピッチで芝をけり上げていたりする姿を
映し出したりします。
失敗した選手を責めているのかなぁと思って
いましたが、そうではありませんでした。
勿論、その瞬間は怒っているのですが、
それ以上に選手と一緒になってプレー
してるなぁと感じます。
部下の失敗をくやしがれますか?
褒めるの反対はなんでしょうか?
叱る?
『褒めるの反対はがっかりする』
これは、自創経営創始者である
東川鷹年氏を父に持つ、
自創経営コンサルタント東川広伸氏
http://www.jisou.jp/が言っているのを
インターネットで目にしました。
努力不足などで目標を達成できなかった部下がいた場合、
略
社長や上司が自分のことのようにがっかりしたり、悔しがったりしたほうが、部下のやる気に火がつくのです。「せっかく自分に期待をかけてもらっていたのに裏切ってしまった」と後悔する可能性が高まるからです。
叱るのは、既にできるはずの仕事を自分で「やります」と宣言したにもかかわらず、取り組まなかった場合と、法律や就業規則などのルールを守らなかった際だけにとどめるべきです。それ以外は、がっかりしたり、悔しがったりしたほうが、感情的なわだかまりも生まれにくくなります。
引用:https://business.nikkei.com/atcl/report/15/120800062/070600006/?P=2
私は「叱る」という行為が、
自己本位の行動のように見える、
単に自分の感情だけで怒っている
ように見えてしまう。
ということを前提として、
叱るより褒める、承認することを
推奨してきました。
本来の叱るの意味は
叱る:(目下の者に対して)相手のよくない
言動をとがめて、強い態度で責める。
出典:三省堂大辞林第3版
褒めることだけを礼讃するのでなく
叱ることも大事だと、おっしゃる方も
多いのは決して上司は感情だけで
意見しているわけではないからです。
叱るの本来の意図は、
「相手のことを思って」です。
ただ、「相手のことを思って」というのも、
相手に伝わってこそ、効果があります。
これが案外難しく、
伝わりづらいのです。
知りあいの経営者などは、
「伝わらないと思っていて
ちょうどよい」
「あきらめている」
とも言います。
この真意は、
「人は人を変えることはできない」
「本人が気づかなければ始まらない」
ということなんですが、
何もしないわけにはいきません。
研修などでお会いする
上司の方に聞いてみると
結果が出なかったとき、
褒めないけれど、その労はねぎらう。
うまくいったとき、褒める。承認する。
日頃から気遣いの言葉をかけたり
信頼関係を築いたうえで、
やはり、指導として
できなかったときは叱っている、等々
いろいろと考えて行動されています。
でも短気の方や、
直情型の方もおられるでしょう。
人間ですから、感情を出さないと
いうのも難しいです。
そんなときは、
叱るかわりに悔しがる。
というのも、
確かに一つの方法だと感じます。
「こんなこともできないのか、君は。
もうがっかりだよ」
これは違いますね!
自分の感情だけで、怒ってます。
“一緒になって”
悔しがる、がっかりする。
というのがポイントです。
つまり相手の心情に
寄り添うことが大切です。
叱るというのも
そもそもは、「相手のためを思って」
ということでしょう。
その心情の表現を
相手のことを思って
一緒に悔しがるという
コミュニケーションのひとつ
『共感』が感じられる
方法に少し変えてみては
どうでしょう。
共感という
相手に寄り添う気持ちを
表現することで、
「この人だったらわかってくれる」
という信頼感につながります。
お読みいただき、ありがとうございました。
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