第529号
今年もM-1の予選が始まりました。
知らない人も多いと思いますが、
漫才のグランプリを決める大会です。
M-1の成功をうけて、
先日放送されたコント日本一を決める
キングオブコント
3月に放送されたピン芸人(ひとり芸)の
グランプリを決めるR-1ぐらんぷり
次々開催されるようになりました。
今年は、反社会的勢力への闇営業に
参加したスリムクラブが、謹慎明けで
M-1の一回戦に参加したことで
ニュースにも取り上げられていました。
最近はめっきり趣味で本を読むことは
少なくなったのですが、
この本は、書店で手に取って購入しました。
言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか
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お笑いをプロでもないのに分析しながら
見る必要はないのですが、
実名で芸人さんが出てくるたびに
あのときのあの漫才は、と思い出されます。
M-1は島田紳助さんが作ったものです。
さすがに、しっかりした構想のもとに
練り上げられていて、”M-1フォーマット”
なるものがあることをあらためて実感。
紳竜の漫才の成功の法則が下敷きにして
作られているので、方向性にブレがありません。
初期のコンセプトは
「芸人を辞めるきっかけを与える」
審査基準は
「新しいこと」
しゃべくり漫才有利と言われる
この大会ですが、
上手さより、新しさ優先です。
これは出場条件を結成10年未満から
15年に延ばした今も変わりません。
塙さんはこの本のなかで、これを
新しさ至上主義と表現しています。
まさにM-1の価値観、DNAですね。
そこから、塙さんのこの本は生まれました。
この本は漫才の技術論であり、応援歌です。
本の題名は後ろ向きのようですが、熱いです。
その中には、
「量より質とはいいますが、
量を重ねないと質があがらない」
と、それだけ聞くと
ビジネス書に書いているような
言葉がでてきます。
漫才もまた客前の数をこなすことが
腕を上げることに繋がるのだ
ということを言っているのですが、
まさにコンサルティングの養成塾で
習ったセリフそのままです。
この本を読んでいると、
参加している漫才師たちが、
いかにM-1というのを研究し、
決勝に標準を定めて1年を過ごして
いるのかがわかります。
実名で芸人を取り上げ、苦言を呈する
箇所もありますが、暴露本と違い、
どんな若手に対してもリスペクトがあります。
この本もまた、いずれM-1参加者の
バイブルとなりそうです。
ここには、お笑いの傾向と
対策があるからです。
思えば、吉本主催のM-1という番組
ですから、圧倒的に吉本芸人が有利な
大会なのです。
不利と知りつつ挑んでいく
東京芸人は、まるでサッカーで
「ボールは友達」のブラジルに挑む
日本代表のようです。
最後まで自分たちはM-1に
フィットしなかったと言う塙さん。
審査員として戻ってきて、
その席から初めて、てごたえある
笑いをとります。
これで初めてM-1と友達になれた
気がすると言います。
ようやくの自己肯定できた瞬間です。
そんな塙さんが一番伝えたかったことは
こんなことかもしれません。
M-1は漫才師なら誰もが憧れるタイトルです。一時期を捧げるのに、十分過ぎるほどの価値がある。でも、いちばんやってはいけないことは、M-1を意識し過ぎるあまり自分の持ち味を見失ってしまうことです。
芸人生活は何十年と続きます。コンテストはモチベーションの一つにはなりますが、そのためにやっているわけではありません。
M-1に挑戦するという若手に僕はよく「優勝を目指さないほうがいいよ」とアドバイスします。心からそう思えるようになったとき、初めて自分らしさが出ますから。
ともすれば、M-1で優勝することが目的。
優勝すればバラ色の生活が待っていると
思っているふしがあります。
それはチュートリアルが優勝した
ころから顕著になりました。
若い人にはいろんな選択肢が
あるように見えますが、
M-1しか売れる道はない、と
思ってしまう、閉そく感が
あるのかもしれません。
でも、自分らしく戦うしかないのだ
と塙さんは言います。
結局芸人さんでも、
私たちのような仕事でも、
合わせるのではなく、
自分の強みを活かして
戦うしか、道は開けない
のだということです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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