自分で気づかないと変われない

第512号

自分で気づかないと変われない。

これはチームビルディングをやっている
仲間の共通言語です。

というか、普通にドラマの中でも
セリフで登場しているほど、
誰でもわかっていることです。

でも、ついつい、気づかせようと
してしまうので、無理や軋轢も生まれがちです。

質問力とか、聴く力とか、
相手から回答を引き出す、
いわゆる相手に「気づかせる」ことが
コンサルタントに限らず、上司にも
必要な力だと言われます。
でも、それっていうのは、
やっぱり誘導というか、
人為的なんですよね。

気づいてもらう、真のむずかしさを
知ったのは、学ぶ意識の高い仲間が
教えてくれた中原淳さんのブログでした。
http://www.nakahara-lab.net/blog/archive/10677

本当に「気づいて欲しいひと」を
「気づかせよう」と思っても、
絶対に「気づかない」ということを
おっしゃっています。

まぁ、自分でなかなか気づかないことを
人が気づかせるなんて、無茶というか
おこがましいというか。

だからこそ、
気づいてもらえるような環境を作る
そういった状況を作るという、以上でも
以下でもないのだと思います。

それって、かなり高度というか
無我の境地まで到達しないと
できなさそうなのですが。

意識して、気づくべき人が気づくという場を
生み出すことは難しいのですが。


先日、このままでは賞与が業績に関係なく
増える一方なので、至急この仕組みを
見直したいという要望をいただいたお客様
との第1回の打合せでした。

経営の緊急事態だから、
しょうがないかもしれませんが、
通常、評価期間中に支給方法だけ変更する
というのは、経営陣への信頼を失墜して
しまいます。

現在も基本給と業績を連動させて
賞与支給額を決定しているのですが、
たとえ業績が下がっても、支給される
固定部分もあり、現状と合っていない
支給方法ではあります。

ですから、変更するという経営判断に
間違いはないですが、新しい方法で
支給するとは社員に伝えていませんから、
不満は各方面から出てきそうなことは
想像できます。

当面の暫定案を持参した私が、
その方法での試算額を示し、
2.5時間ほど賞与の支給方法について
検討した結果、会社が出した結論は、

今回は今のままでいく、というものでした。

即、変えたいといっていたものが、翻りました。

今回持参した案では、型は同じでも、正式に制度設計
し直した後に、少しかわる可能性があるので、
2度説明し不安や不満を2度社員に与えるなら、
しっかり作ったあと、不満は不満として
受け止めるのは1回にしよう、というのが
役員が出した結論でした。

今ある制度は、社外専門家の方の
指導のもとに作った制度です。
先生と生徒という関係性で作ったものです。

初めて作ったので、
そういうものかなぁと思ったし、
満足していたともおっしゃいます。

新しいものを作ろうとするとき
「まぁこれくらいでいいんじゃないかなぁ」
では足りません。
社員に説明ができません。

専門家は型は示せますが、
何を盛り込むかは会社が主導です。

役員の方たちが言った言葉が、
評価項目と少しずつニュアンスがずれて
表記されることに、「こういうものかなぁ」と
流していた結果、使いづらい評価シートに
なっていました。

「どうしてそうなってしまったんでしょう?」

とは、途中聞きませんでしたが、

いろいろな仕組みの不具合の事実を
見ていった後

「どうして今思っている評価要素を
当時は、もりこめなかったのでしょう」
と最後に聞いたとき、

人事制度を作っていくなかで、
いつしか自分ごとになりきれていなかった
ことが浮かび上がります。

”もっと言いたいことがあったら、
遠慮せずどんどん言ってください。
堂々巡りでは時間がもったいない”

というような言葉を役員の方の中から
いただきました。

不安を与えてしまったのは
申し訳なかったですが、

これからも、こう言われ続けながら、
役員の方々が自分の会社の人事制度を
自分の言葉で作っていけば、

”気づいちゃった”とさえ、気づかないで、
”変わっていく”のかもしれません。

そのときは「変化してますよ」
「気づいたんですね」
という言葉をかけて

変化を変化したんだと
受け止めてもらうことで、
成長に変わるお手伝いができれば
いいなと、考えます。

お読みいただき、ありがとうございました。

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