第505号
厚生労働省は5年に1度行っている
年金財政検証の結果を発表しました。
そのなかのひとつの焦点が、
年金受給開始時期の選択幅拡大の試算です。
現在は60~70歳の間で選べるのが
75歳まで選択できる案などが、
これから検討されるといいます。
この実現には、高齢者の働きやすい
環境づくりが不可欠です。
そうなると、今後ますます
年上の部下は増えるということにも
なりそうです。
自分より年上の部下を持ったとき
よく相談されることが
「どう指導してよいかわからない」
というものです。
評価の場でもよく上司から聞く言葉です。
これは事業承継された会社でも
後継社長もおっしゃいます。
入社当時に教えてもらった
古参社員に囲まれて、
社長だからと言って
命令、指示はなかなかできない。
最初は気を遣ったようです。
信頼関係を築くまでに、3~5年程度
かかったといいます。
立場が上になったからといって
簡単ではないのが、人間関係の
難しさです。
上司になるような社員は、
期待されている優秀な社員です。
それが、上司になりたがらないのは
会社にとって損失です。
先日のブログに書いたように
労働経済白書によれば
管理職になりたがらない社員が
61%います。
自分より知識も経験も優れた
年上の部下に対しては、
どう対峙すればよいのでしょうか。
技術や知識を教えるだけが
上司ではありません。
上司の仕事は部下の成長を
支援することです。
部下の職場環境を整えること。
仕事の仕組みを整えること。
「マネジメントとは、あらゆる組織が
その成員に対し、仕事について共通の
価値観と目標を持つことを要求する。」
と、ドラッガーも言っているように
向かうべき方向性を揃えることです。
会社は年上の部下より、あなたのほうが
”組織をマネジメントする”能力が
優れていると認めて、
上司に任命しています。
すべてにおいて上司が部下より
優れていなければならないと思う
必要はありません。
部下一人ひとりの能力、知識、
経験、目標といった要素について
観察し、指導し、成長できるように
管理し、支援することです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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