クライアントに寄り添う

第491号

「うちの先生は、一般論しか言ってくれないんですよ。」

今日、初めて訪問したお客様がふと漏らした言葉です。

今日は、公的機関の専門家支援のメンバーとして
ある企業のお困りごとの相談をうかがってきました。
相談者は管理部門の責任者の方です。

この専門家支援は、いわゆる実務はしません。
あくまでアドバイスというサポートです。

まずは、ミーティング終了時点でのゴール設定を
共有して、スタートです。

ご相談のきっかけの内容は、
退職金制度の作り方でした。

「退職金とはどうあるべきか」を
知りたいとのことでした。

勿論それも事実でしょうが、
でも、それはほんの一部にしか過ぎず
お悩みごとの本質は、他にありそうです。

そこでもう少し話を聞いていくと
社長から人事関連について
いろいろな指示が下りてきて
どれから手をつければいいのか、
混乱している。
というのがほんとのところのようです。

いろいろな球が飛んできて
一人では受けきれない。という感じです。

状況がわかれば、それを改善するために
私がやれることは、社長の指示内容の整理です。

ほんとにどれもこれも場当たり的な
指示なのでしょうか?
共通するキーワードはないでしょうか?

そんなことを考えつつ
お話を聞きながら

いったんここまでで出した結論は、
と注釈つけて伝えたことは

まずは理念ですね。
退職金制度は人事制度を作ったあとですね。
そもそもどうして、今、人事まわりを
整備したいと社長は思われたのでしょう。
そこをはっきりさせましょう。

そんなお話をしながら
頭の中にイメージが描けるように
伝えていきます。

あくまでアドバイスというサポートで
動いてもらうのは会社の方ご自身になります。

動くためにはイメージができないと始まりません。
だから、”何と言うか、どう言うか”がポイントです。

そうして、会社の方から出てきたのが
「顧問の先生は、一般論しか言ってくれない」
という言葉でした。

最終的に決めるのは会社自身ですから
顧問の先生が答えを出す必要はないですが
一般論なら、ネットにあふれています。

士業でもコンサルタントでも
会社にどうしたらいいでしょう、と聞かれたら

選択肢を示して、
各々のメリットデメリットを
伝える。
というところまでは、
したいものです。

そこまで伝えられると
頭にイメージができます。

それでも、今は初めてづくしの難題が
降りかかってくる時代です。

選択肢を示す、と言っても
士業でもコンサルタントでも
測りきれないことも出てきます。

そこで大事なことは、経営者に寄り添うことです。
なぜ人事の整備なのか、の先にある目的を
一緒に実現しようとする姿勢、あり方が第一です。
そこに存在価値があります。

今日支援するなかで、会社の方の
顔つきが変わるのを見ながら
あらためて、 気がつきました。

お読みいただき、ありがとうございました。

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