リーダーの覚悟

第465号

7月21日この夏、高校野球最大の注目選手
である大船渡高校の佐々木朗希投手が
シード校の盛岡四高を相手に延長12回を
投げ切り21奪三振、2失点完投。

打っても決勝のツーランホームラン
という離れ業をやってのけました。

ただ、その球数は194球にまで達し、
翌日の久慈高戦に先発するか、
注目されていました。

22日、先発メンバーには佐々木投手の
名前はなく、ブルペンで投げることなく
エース抜きの戦力で、大船渡高校は
勝利しました。

甲子園の時期になると投手の登板過多が
問題視されるものの、昨年も、秋田大会の
初戦から甲子園の準決勝までの10試合を
一人で投げ抜いた吉田輝星投手の活躍に
かき消され、なかなか登板過多が改善
される方向には進んでいないように
見えていました。

ところが、一人のエースに頼らずに
複数の投手で戦うという風潮は確実に
広がっているといいます。その一例が
大エース佐々木投手を温存した
大船渡高校です。

これは、指導者である国保監督の
覚悟の表れにほかなりません。

傍から見れば、甲子園に行きたければ
絶対的エースに連投してもらいたいと
思うものです。

佐々木投手も

「精いっぱいのプレーをしていた仲間を信頼して声援を送っていました。(同点になったときは)負けてしまうかもしれないと思いましたが、一緒にプレーしてきた仲間が一生懸命やった結果。どうなっても悔いはないと思っていました」

と言い切っています。

160キロの球を投げるエースがいれば、
ワンマンチームとなりそうですが、
そうならないように監督は意識したと言います。

エースを活かしつつ、他の選手も同様に
その強みを活かそうとしている国保監督の
采配を甲子園でも見てみたいものです。

覚悟に勝る決断なし

これは野村克也氏の言葉です。
覚悟をするから決断できるとも言えます。

覚悟をしないで決断すると、周りの空気に
押されて、契約解除を撤回するという
どこかの企業のような迷走をしてしまいます。

経営者にうかがうと、
会社を興し、ここで借金して、
事業を大きくするかどうするか決める。
確かにこれも大きな決断と覚悟がいるけれど、

初めて正社員を雇ったとき
社員に辞めてもらうとき
新卒を初めて採用したとき

人に関する決断は同じくらい
いやそれ以上の覚悟が必要だった
とおっしゃいます。

人づくり、組織づくりは、まさに改革です。
当然、それに臨む覚悟が必要です。

どんなコンサルタントも
経営者に変わって困難に立ち向かう
覚悟はできません。
その困難に打ち克てるかどうかは
経営者しだいです。

ゆえに、経営者は孤独だと言われるのですが、
では、どうやって覚悟しているのでしょうか。

やるか、やらないか
自分で選択[決断]することです。

選択の根拠は
”目的は何か?” です。


大船渡高校は
エースで勝つのではなく
チームの力で勝つ

ただ勝てばいいというのではなく
どう勝つか、という勝ち方に拘ります。

甲子園に出場叶ったら、それでも
この投手起用法が貫けるのか。

俄然、佐々木投手とともに
監督の采配が楽しみです。

岩手の甲子園出場高が決まるのは
7月25日です。

お読みいただき、ありがとうございました。

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