第433号
入ってみたいけどひとりでは入れない
そんな場所って誰でもあると思います。
今日もお昼をどこで食べようかなぁと
迷いながら歩いていて、結局食べずに
帰ってきてしまいました。
混んでるところを並んで待つのも好きじゃないし、
居酒屋のランチとかは、暖簾をくぐる勇気が出ないし。
こんなとき誰かがいれば
待つのも苦じゃないかもしれないし、
のれんをくぐる勇気もわくかもしれません。
今はなんにもしないというレンタルがあるらしい。
そしてこの「レンタルなんもしない人」というのが
なかなか需要があるらしいのです。
https://www.amazon.co.jp/dp/4794970838
このサービスを提供する森本祥司さんは
「人はいるだけで価値がある」という考えに至った時
行き着いたのがこの仕事。
自身も組織に居場所をみつけられず、
最終的に「何もしないことがむいてるんだ」
という結論に達したといいます。
ここに至るには葛藤があったでしょうが、
以前密着したドキュメンタリーを観ましたが、
飄々とした、いまどきの青年という印象でした。
森本さん自身は結婚されて家族もいて、
ちゃんと仕事として「レンタルなんもしない人」を
成立させているのが、現代だなぁという印象です。
決して友達がいない人からの依頼が
多いとかはなくて、関係が濃すぎて頼みづらいか
らレンタルに依頼も多いとのこと。
コミュニケーションはとりたいけれど
近すぎるとかえって不自由ということです。
職場でよく聞くことに、
決して仲が悪いわけではないんです、よく話しをしますし。
でもコミュニケーションがよくないんですよね、と。
よく話し合うこととコミュニケーションは別ものです。
「心理的安全性」という言葉があります。
職場において「自分の考えや感情を
気兼ねなく表明できたり、本来の自分を
安心してさらけ出せる」と感じられる場の状態や
雰囲気を指しているものです。
これは、2016年、米グーグル社が
自社で取り組んできた労働改革プロジェクトの
結果を公表した際、成功するチームにとって
最も大切な要件として心理的安全性を上げて
いたことから、一気に知られた言葉です。
グーグルはプロジェクトの結果として
「心理的安全性が担保されているチームほど、
高い生産性を発揮する」と結論付けました。
適度な距離感、親密性を望む人が
多いと言われるなか、チームとして
高い生産性を発揮するには、
やはり、自分の考えや感情を気兼ねなく
表明できたり、本来の自分を安心して
さらけ出せる環境づくりが必要
ということになります。
つまり、まずは「組織力」です。
まず仕組みとして、このような環境づくりが
できたうえに 次にコミュニケーションがよくなり、
最後に発言しやすくなって、自分の強みを
発揮しやすくなります。
お読みいただき、ありがとうございました。
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