第430号
私が会社をやめるかどうか迷っているとき、
決断の背中を押してくれたのは、賞与が5万円
下がったことでした。
その当時のことを、ブログを書き始めたばかりのころに
書いています。
https://www.suzukey-stone.com/2018/04/22/009/
当時は中堅会社の秘書だったのですが、誰かと金額を
比較するというわけではないですが、どうやら周りで
下がっている人がいならいらしいというのはわかりました。
いまだに、どうしてそういう評価になったのか、
聞いてみたいような、こわいような気持ちです。
評価はやっぱり相対評価でないと、
という経営者の方がいます。
まずは絶対評価と相対評価の違いについて
絶対評価:設定された教育目標に対し、
個人がどれだけ達成したかを評価する方法
[Webにあるデジタル大辞典より]
相対評価:①なにかと比べてその優劣を批評すること。
② ある一定の集団内での個人の学力の相対的地位をあらわす評価方式。
[Webにある精選版 日本国語大辞典より]
つまり、絶対評価は評価シートの点数が同じなら、評価は同じです。
相対評価は点数が同じ人が複数いても、そのなかで優劣をつけるものです。
社員が評価に望むことは「きちんと評価してほしい」です。
経営者の方の願いは「ちゃんと社員に説明できる制度を作りたい」です。
これに対して、相対評価では応えることができません。
なぜか、評価というのは社員の間で漏れているものです。
私が、自分は賞与が下がったけれど、周りに下がった人は
いないと、なんとなくわかったように、です。
「どうして私は〇〇さんより低いのですか」
この質問が社員から出てきたときに
なんと答えましょう。
経営者の方は、自分が決定した評価について
社員の成果やそのプロセス
保有している知識・技術
会社の組織風土にあった
好ましい勤務態度
それらを社員間で比較して、
納得してつけた順位であり
金額であっても
それを本人に説明するとき
どうしても避けて通れないのは
「〇〇さんとくらべて、まだこの点が足りない。」
というような、具体的な名前を出して
説明しなければならないことです。
具体的に名前をださなければ、出さないで
説明したとしても、社員の納得は得にくいでしょう。
相対評価では、
きちんと評価していても
きちんと評価してもらっているとは
伝わりません。
むしろ、誰かと比較されて
ダメ出しされることで
モチベーションが下がるでしょう。
経営者は、
納得して出した結果であっても、
社員に説明できない、という状況は
そのままです。
チームビルディングでは
人と人は違うとお伝えしています。
この違いは、
人の成長は一人ひとり違う
ということでもあります。
皆が同じ早さで成長するわけでは
ありません。
よーい、ドンで走って早さを競うのではなく
「比べるのは過去の自分」
ひとりひとりが、どれだけ成長したか、
を承認するのが、現在私が作成支援している
成長を支援して業績を向上させる目的の
人事制度です。
誰かと競って競争することでは、
真に強い組織は作れません。
評価制度は、経営戦略のひとつです。
相対評価を選択できないのは、
ここに理由があるからなんです。
お読みいただき、ありがとうございました。
このブログを編集して、
メルマガでお届けしています。
ご希望の方は、
下記フォームよりご登録ください。