第417号
優秀な社員がやっている行動をモデルにして
その業務をやることで優秀な人以外の人達も
成果を出す、というのが指導している評価シート
の仕組みです。
このポイントは、優秀か優秀でないかは、
経営者の基準である、ということです。
これについては、いろいろと意見はあるでしょうが
少なくとも、現時点で評価の基準が経営者の基準で
あるならば、いったんそれを可視化して制度に
落とし込むことがスタートです。
この元となったものとして、
経営者、上司が必ず一度は言っている
「優先順位を考えて仕事をしてください」
というものがあります。
働き方改革で、ますます効率が求められると
この優先順位というのが重要になります。
経営者の言うことは、
これは正論ではあるのですが、
言われた社員としては、
考えていない人もいるかもしれませんが、
大多数の人は、どれを優先してやっていけばよいのか
わからないというのがホントのところです。
こういうと、経営者の方は、
「そんなことは決まっているじゃないか、
優先されるのは、緊急度と重要度の2つです」
と即答されます。
社員も、緊急度と重要度だとはわかっているのですが、
問題は、何が重要なのか、何が緊急なのか、
これを判断するのが難しいのです。
少なくとも、経営者のそれとは
一致していないことが多いようです。
「そこを自分で考えてほしいんだ」という経営者の声も
よく聞きますが、それは無理というものです。
経営者がまず、社員にオープンにしない限り、
社員は経営者が考えているような優先順位では
仕事をすることはありません。
ところがややこしいことに、今はそこを明らかにしても
それだけで社員が動けるか、判断できるかというと
それも難しいのです。
なぜなら、今は人や組織の課題は
ルービックキューブに似て、1面ずつ
課題を解決していては、6面揃えることはできません。
よって、あくまで平常時、あるいは必ず
やらなければならないこととしての、
優先順位という注釈付きで、
優先順位を示すことになります。
そしてなにより大事なことは、
その優先順位は、どういう経緯で
決定しているのか、
優先順位を決める基準を明らかにする
ことが求められます。
そうして、初めて経営者と同じ優先順位で
社員も仕事に取り組むようになります。
それをまとめたものが評価シートと
なるわけです。
経営者はどんな成果を求めているのか
成果を上げるために、すべきことのなかで
一番優先順位が高いのは何か
経営者が会社の中で社員に対して最も
優先順位が高いと考えた項目を
まとめたものが評価シート(成長を支援するシート)
というわけです。
社員はそれが示されることで、
安心してこの項目を優先順位の高い業務として
取り組むことができます。
社員が思ったとおりに仕事をしないと
苛立ちを覚えたら、それはこの優先順位を
間違えているのだと思ってください。
この行き違いは、社員の成長だけでなく
業績にも大きな影響を与えることになります。
優先順位の低い仕事をいくら一生懸命
やったとしても社員は成長しないでしょうし、
業績は上がりません。
これこそが効率が悪いですから、
速やかに、経営者の優先順位を決める
基準を社員に示してください。
お読みいただき、ありがとうございました。
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