第410号
昨日は、ベテラン、実力派の研修講師が
ある呼びかけに賛同して集まりました。
児童養護施設の子供たちを秋に行われる
施設の遠足(天使の約束ツアー)に連れていく
ための資金集めのチャリティセミナーの
呼びかけに賛同して、このセミナー参加費が
資金になるというものでした。
「働きがいについて、講師が考える」というテーマで、
ベテラン講師の株式会社FeelWorks 前川孝雄さんと
株式会社ノビテク 大林伸安さんが登壇されました。
もちろん、働きがいについて、がテーマですが
登壇したおふたりが、まず伝えたかったことは、
保護者のない児童、被虐待児など
家庭環境上養護を必要とする児童に対して
「家庭的養育環境」が与えられているのは2割
あとの8割は、施設で過ごしているという現状。
厚生労働省は「新しい社会的養育ビジョン」(2017年)のなかで
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愛着形成にもっとも重要な時期である
3歳児未満については概ね5年以内に、
それ以外の就学前の子供については、
概ね7年以内に里親委託率75%以上を実現し、
学童期以降は、概ね10年以内を目途に
里親委託率50%以上を実現すると掲げています。
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しかしながら、実態は、その目標値に遠く及ばない状況です。
そこで、この状況を知ったお二人は、
児童養護施設の子供たちへの支援活動を
行っておられるというわけです。
勿論、今後もこのようなチャリティセミナー
を開催されていくそうです。
研修講師というのは、ほぼ一人で研修しますから、
意外に横のつながりがありません。
そんな研修講師が50人以上も一同に集まった
風景は壮観です。
しかも普段指導する側の講師が、
ワークを行い、シェアして発表するのですから、
その内容はなかなか興味深かいです。
他人事のような言い方になるのは
私が研修会社を通して行う研修講師としては、
まだあまり活動していないからです。
さて、今日のセミナーの本題であるテーマは
研修でもよく取り上げられる「働きがい」
講師のひとりの前川さんは
「働きやすさより働きがいが大切」と言います。
働きやすさは手段であり
働きがいは目的であるということ。
ここで取り上げられた考え方は
「ハーズバーグの動機付け、衛生理論」
これは インターネットのgoo辞書によると
F.ハーズバーグによって提唱されたモチベーション理論。ハーズバーグは、仕事に対する満足をもたらす要因と不満をもたらす要因が異なることを示し、前者を動機づけ要因、後者を衛生要因と呼んだ。
動機づけ要因には、仕事の達成感、責任範囲の拡大、能力向上や自己成長、チャレンジングな仕事などが挙げられる。
衛生要因には、会社の方針、管理方法、労働環境、作業条件(金銭・時間・身分)などが挙げられる。
動機づけ要因を与えることにより、満足を高め、モチベーションを向上させることができる。一方、衛生要因に対して手を打つことにより、不満は解消されるが、そのことが満足感やモチベーションを高めるとは限らない。
つまり「働きやすさ」は衛生要因であり
「働きがい」は動機づけ要因であるということ。
よって、どんなに残業時間を削減し、
有給休暇を取得しやすくしても、
それが満足感やモチベーションを
高めるというものではないということ。
ここから言えることは、「働き方改革」で
どれだけ長時間労働の削減、
働く環境整備などを整えても、
それだけでは真の改革にはならず、
働く動機づけとなる要因を
整えなければならない
ということです。
働きやすさだけを追求していると、
ますます「働き方改革」からは
遠ざかってしまうのかもしれません。
お読みいただき、ありがとうございました。
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