第357号
先日、ある商品を売るのに協力してくださいと頼まれて、
断ったつもりが、ありがとうございます。という
連絡が来て、、、あれっ?
というような、断ったつもりが、了解しました、
と解釈されてしまったという経験をしました。
怪しい商品ではないのですが、
親しいとはいっても、文章だけの、
顔の見えないコミュニケーションの
限界を感じました。
メッセンジャーというSNSからの依頼だと、
無視する人もいるようで、それに対して、
失礼だからと、反応してメッセージを
返したことで、かえって誤解を招いてしまいました。
通常、依頼されたら、断る場合でも、
断りのメッセージを送ると思うのですが、
今は、そうとも言い切れないようです。
何より、”どうすれば伝わるか”という
”私の話し方”に問題があったと反省しています。
今年も新入社員研修の講師を務めています。
ビジネスコミュニケーションの基本は
「聴く力」
「伝える力」
話す場合は
「話し方のポイント」を
おさえること、と伝えています。
新人のときは、指示されて仕事をすることが
多いので、聴く力や指示の受け方が大事ですが、
実は「伝える力」のほうが、より大事ではないかと
思うことがあります。
「傾聴」というテーマで、ふたりペアになって、
聴く側の態度でいかに話しをする側が話しやすかったり、
話しにくかったりするかを体感してもらう体験を
していただきました。
よい態度で話を聴くチーム
悪い態度で話を聴くチーム
です。
その体験の後の”振り返り”で
思いがけない感想が出てきました。
悪い態度で話を聴かれた人達が、
その態度が、あまり気にならなかった
というのです。
話しにくさを感じなかったというのです。
それっていうのはつまり、
話を聴いてもらっている相手を
見ていないということになります。
人と直接話すより、SNSを通じて
会話することが普通の新入社員は、
一方的に話をすることに慣れていて、
相手を見ていない。
もしかすると、相手の反応が怖くて
自然と避けているのかもしれません。
そもそも普段、双方向の会話をしていないのでしょうか?
こういう反応は、想定していませんでした。
相手を見て話す、
姿勢だけでなく、ホントに相手に
伝わっているかを見ながら話す、ということも
強調して伝える必要があるのですね。
こういうことも、丁寧に研修で伝えないと、
コミュニケーションの本質は
伝わらないのかもしれません。
コミュニケーションは会話のキャッチボールです。
話し方の“型”としてだけで
伝わってしまわないように伝えないと
新入社員の皆さんには、なおさら
伝わらないでしょう。
使用したテキストに書いてあるのですが、
最後のまとめとして、この文章を再度
読むようにしました。
コミュニケーションとは、相互の感情や意思、
情報交換したりすることですから相手の話を
正確に聞き取れるだけでは不充分です。
自分の感情や意思、情報を正確かつ
確実に相手に伝えることも、コミュニケーション
のためにはとても重要です。
そして、伝え上手な人は
・ 相手の表情を確認しています。
・ 相手が何を考えているかを推測し、
・ 相手が何に興味があるのかを気にしています。
コミュニケーションは、
どうやって伝わっていくのかを
いろいろな角度からイメージしてもらえるように
伝えられればと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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