教えないで自分で考えるように導くこと

第349号

周りに小さい子供がいないので、まったく知りませんでした。
小学校の現場では、今は教えるの意味が違っていることを。

3月30日の日本経済新聞朝刊に載っていた記事
”変わる小学教科書「教室の行方」より”

教育の現場では、今は答えを教えるのではなく、
考えさせる授業をする、という。

一言でいえば、先生の役割は
児童たちが考えるように導くことが大切になるというもの。

記事ではさらっと言っていますが、
「正解がない」議論を先生がハンドリング
しなければならない点が難しいです。

先生の技術が問われるということです。

キーワードは「アクティブラーニング」

アクティブラーニングとは
主体的・対話的で深い学びをいう

と記事にはありますが、う~ん、ちょっとわかりにくい。

要するに、
従来の「受動的な授業・学習」から
「積極的・能動的な授業・学習」へ移行する
ということ。

このアクティブラーニングへの流れは

2012年8月28日の文部科学省中央教育審議会
にて大学教育の在り方についての答申がなされ、
これをきっかけに大学の授業におけるアクティブ
ラーニング化が加速しました。

次に

2014年11月、この中央 教育審議会に対し、
文部科学大臣が「初等中等教育における教育課程
の基準等の在り方について(諮問)」を発しました。
新しい時代にふさわしい学習指導要領 等の在り方
について検討してほしいという内容で、

アクティブラーニングという言葉が、この諮問 によって、
初等中等教育の分野に登場した、というわけです。

まぁ要するに、新しい手法として、文部科学省の肝いりで
導入する学校が増えているというようです。

ところで、評価シートを持ってして、
出来た、出来ないの規準を
私が所属する「新・人事制度研究会」では
”まわりの人に教えている”ことを
着眼点として、最大評価の5点に
設定しています。

これは、優れたやり方をまわりと共有
することでより成果を出そうという
考え方によるものです。

まさに「教える」ということを
良しとしているわけです。

 

日経の記事の「教えるのではなく考えさせる」ということと、
優れたやり方をみんなで共有するということは、
考え方が違うのでしょうか。

ところで、
社員には自立してほしい、と言って
やり方を伝えて、あとは自由にやらせています。

という会社もあります。

でも、

それは教えることの放棄、丸投げではないでしょうか?

やり方を伝えて、と言いましたが、
往々にして、受け止める体勢ができていない
相手に”伝えたつもりの伝え方”で
あとは、よろしく!というのは無責任です。

物事の最初は、
”伝わる伝え方”で教えることです。

日経の記事でも、

先生は教えるというよりも、
児童たちが考えるように導くことが大切になる。
としています。

この「導く」ということがポイントです。

コンサルタントも答えを与えることが
仕事だと思われがちですが、

・答えを導くことを突き詰める手助けをする
・答えを導き出せるように導くこと

が、仕事です。

・答えを教えないけれど、答えを見つけ出せるように導くこと
・プロセスの方法を教える

このことは、放棄してはいけないということは、
覚えておいていただきたいものです。

 

お読みいただき、ありがとうございました。

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